ヴィニシウス 愛とボサノヴァの日々 [DVD]
「イパネマの娘」の詩人として知られているヴィニシウスは私にとっては型破りのあこがれの人です。結婚を9回もした人なのですが、この作品は彼の生い立ちから終焉までを彼を知る人のインタヴューも交えて描いた貴重なもので、この作品を見れば彼が本気で正直に人間への愛に生きてきたことが分かります。彼が作詞した作品もかなりの曲数が披露されていて飽きることはありませんでした。彼は結構ジャズが好きでよくニューオーリンズへ行っていたことなど新事実満載です。ただ不思議なのは彼の葬式のシーンが見当たらないことです。伝説ともいえる、彼と関係のあった美しき女性陣が大挙して葬式に参加したときのフィルムはぜひ観たかったです。ラストのクレジット中に出てくる「オチ」はかなり笑わせてくれ、彼の人間性を感じます。
映画中の「フェリシダージ」や「ビリンバウ」の楽曲シーンには思わず興奮させられました。
黒いオルフェ~ベスト・オブ・ボサノヴァ・ギター
バーデン・パウエルのギターをボサノバのカテゴリーに入れるのには多少抵抗があります。彼のギタープレイはボサノバの洗練されたそれとは少し違っています。もっとアーシーでダイナミックです。
このアルバムの良さは広範囲にわたっての彼のプレイを認識できることです。
そういう意味では入門編にはもってこいのアルバムです。
ボサノバの名曲からジャズの名曲まで・・・
私の一番のお勧めはなんといっても宇宙飛行士です。
ギターという楽器の奥深さとそれを可能にした彼の才能を感じます。
ヴェリョ・アミーゴ~バーデン・パウエルの音楽的世界 [DVD]
尊敬するバーデン・パウェルなので、星5つ。
字幕は英語、仏語、ポルトガル語しかありません。ドキュメンタリー部分が多いので、BP、もしくはブラジル音楽のめちゃファン、ギターを弾く人でなければ、英語の字幕を読む根性がないと、ちょっと、退屈かもしれません。
トッキーニョ、BP、トム・ジョビン、ヴィニシウス・ジ・モラエスが競演しているシーンは圧巻で、これ、ロックでいえば、ローリングストーンズとビートルズと、クイーンとフィル・スペクターが競演してるって感じじゃないの?
でもその演奏風景もぶつ切り。中断されてインタビューが入ります。
バーデンって意外と、右手の爪のばしてないな、とか、左手の爪も伸びてんじゃん、とか、ギター弾きにとってはおもしろい発見があります。
ピシンギーニャや、若きビエール・バルーと共演していたころの映像が、なんていうかものすごくかわいいです。
ボサ・ノヴァって、こんなふうに、ブラジルのハタチそこそこのお兄ちゃんが、世界のポップミュージシャンの度肝抜いてたんだなあって、思うひとこま。