Babe - a Pig in the City (Penguin Readers: Level 2 Series)
皆さんのよく知っている"ベイブ 都会へ行く"です。
映画と比べて効果音がない分、ちょっと大爆笑っていうことがないかもしれませんが、本としては十分面白いです。
Penguin Readers Level 2 (600 words)なので、そんなに英語が得意じゃない方でも楽しめると思います。
プロ無職入門 高木壮太の活ける言葉 (P-Vine Books)
山下洋輔、近田春夫、南博、最近ではもっぱら菊地成孔。
文章家のミュージシャンは多いが、とうとう最終兵器が登場。
菊地成孔を遥かに超える狂気と艶気が文章から溢れ出る。
でも本書によればミュージシャンじゃなくて無職ってことなのか。
著者のTwitterをフォローしていればわかるが、守備範囲が音楽からスポーツ・芸術全般・政治・歴史・宗教・哲学まで話題が広がり、それもハズレなく面白い。ホントとウソを行ったり来たりなんだけど、とにかく面白いし、なぜか納得感がある。
まずは、この文章家をWebの片隅から発見して出版した版元の英断に感謝。
毎日タダで笑わせてもらってるのだから、本ぐらい買わなきゃ。
著者のツイートから。
「フランスの共産党員は豪邸に召使いとゲイの愛人と住み、エールフランスの社長に「最近ファーストクラスのキャビアの質が落ちたのではないかね?」という手紙を書く。ウソだと思うのならイブ・サン=ローランの伝記本読んでご覧なさい」
「お好み焼きにマヨネーズを掛けるひとは全員ジャクソン・ポロック、作品は完成した途端に全部食べてしまう。これは構築したものが一瞬で無に帰すさまを表現した禅的なコンセプチュアルアートでもあり、お好み焼きに比べると美術館に飾られてるポロック作品はその点で陳腐幼稚に見える」
「米国の作曲家ジョン・ケージさんが警官に暴行した事件で、ケージさんの楽曲「4分33秒」をCMに使用している企業が、今後はピアノの音を抜いたバージョンを放送に使用すると発表」
「【二十歳なんて大人でも何でもないから】1.証券会社の営業マンとサウナで並んでマッサージ。2.知人の県会議員と愛人の別れ話の取りまとめ。3.人工肛門手術。 4.ドラ息子にマセラティ買い与えたら事故って同乗の松崎しげるの娘が怪我。5.隠し子が運動会で一等。全てクリアして初めて「大人」」
MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2011年 09月号 [雑誌]
ミュージック・マガジン9月号は、久しぶりにアルバムが発売された為か、山下達郎さんの特集が約36ページ組まれています。その内でも読み物は、達郎さんのロング・インタヴューとヒストリー&アルバムガイドでしょう。
そのロング・インタヴューで達郎さんは、ようやくハード・ディスク・レコーディングへの対処法が解ってきて、その分、詞、メロディー、その他に集中できるようになってきた、また、ロックンロールはジュヴィナイル・カルチャーだから、50代、60代で何を歌うのか、とても難しい、また、数年前から、ツアーを再開していますが、このご時世ですから、今までまず言えなかった。お互い頑張って生きていきましょうというようなセリフを言わざるをえないようになってきたと述べています。また、今回のアルバムについても興味深い発言をしています。そして、自分がミュージシャンとして36年間やってこれたのは、音楽業界のシンパシーという要素が非常に大きい、そして、音楽業界を取り巻くシステムは、酷いけど、音楽自体は、1度も嫌いになった事が無いとも述べています。そして、ヒストリー&アルバムですが、全体を5期に分類し、各々解説しています(しかし、そろそろ完璧なデイスコグラフィーが欲しいですね!)。
しかし、今号で驚いたのは、レ―コード・コレクターズである程度知っていましたが、中村さんの自殺です。湯川さん、原田さんの追悼記事、また、絶筆?のとうようトークスが掲載されています。
また、今号は何かおかしいと思っていましたが、紙質が変わっています(少し悪くなった?)。安定供給のためらしいです。
SONGS 30th Anniversary Edition
「山下達郎と大貫妙子を擁した伝説のバンド」sugar babe。
悲しいかな、近年はその説明では全く凄さが伝わりません。
自分が属する20代とっては、山下達郎は「クリスマスイヴの人」であり、大貫妙子に至っては下手をすると「メトロポリタン美術館の人」であることすら知られていないのです。私自身も伊藤氏については全く知識がありません。
しかし、彼らが遺した唯一のアルバムである本作を聴けば、そんなことは全く関係なくなるでしょう。
確かに近年の曲に比べると、録音の質も、音の作り込みも優れているとは言い難く、また、山下達郎の歌唱には現在のような深みが無く、大貫妙子も若さに任せて歌っているように聴こえます。
しかし、DOWNTOWNを始めとする楽曲そのものの完成度の高さと、その歌唱・演奏の瑞々しさは、それらの欠点をカバーしてあまりあるものです。
現在のポップスはすべからく彼らの影響下にあるため、無意味な議論かもしれませんが、きっと彼らが今の時代にデビューしていたとしても、きっと評価されていたことでしょう。
「山下達郎も大貫妙子も、デビューから大御所だった訳ではない。しかしその当時から、山下達郎は山下達郎だったし、大貫妙子は大貫妙子だった」という、ある意味当たり前のことが確認できる名アルバムです。
打撃王 [DVD] FRT-195
小津安二郎の『晩春』で、子供達が草野球をしているところからはじまり、
バットに塗ったエナメルが乾かないで、野球ができないでいる子供と原節
子の絶妙なかけあいが続く場面がありますが、このシーンで、杉村春子が、
「この前きた野球映画」として引用しているのが、これですね。
ちなみに、『晩春』の公開は昭和24年ですから、戦後に日本にきています。
なお、原節子のお見合い相手は、ゲイリー・クーパーと顔の下半分が似ている
そうです。
脚本は、『市民ケーン』のハーマン J.マンキウィッツだし、撮影は
『裁かるるジャンヌ』、『吸血鬼』、『大自然の凱歌』、『海外特派員』、
『生きるべきか死ぬべきか』のルドルフ・マテです。
出演者のひとりに『脱出』『リオ・ブラボー』の老人役でだれもが知っている
ウォルター・ブレナンがいます。