罠猟師一代 九州日向の森に息づく伝統芸 (みやざき文庫 (38))
罠猟師一代
「ぼくは猟師になった」本を読んだ後、本物の罠猟とはどんなものなのかと興味を持って読んだ本でした。
著者が九州の「日向の森」の中で出会った林氏(罠漁師)を追いかけながら、罠猟とはどんなものか、どんな罠を使っているのか、獲物(猪子、鹿)の解体の特徴まで紹介しています。獲物を解体してみると、胃の中の残留物、太り具合などの情報から、今の自然の状態が分かるそうです。釣りでも獲れたアユを食べることから、その河川の状態分かるそうですから、同じことで重要な事だと思いました。
ノンフィクション作家がカメラを駆使して多くの写真を載せているので、実際にその場に立ち会っている感じが伝わってくる様な臨場感があり、獣の猟とはこんな感じなのかとも思いましたが、私は実際の狩や解体などには立ち会って事が無いので、分かりませんが…。
自然の恵みとは何たるものかを勘違いして、山々に杉ばかり植えてしまい、山の恵みも、同時に海の恵みまでも壊してしまっている現状がうかんで来ました。メディアも同じような偏った報道ばかりで、私たちには知らされない事ばかりです。そんな取り扱われていない情報を見たよう感じがした本でした。
ラストハンター 片桐邦雄の狩猟人生とその「時代」 (みやざき文庫78)
母に勧められて一気に読みました。パパもママも狩猟をするけれどこんな猟師は見たことないって。
野性的な感覚がすごいし、人間としても愛すべき人物、片桐さんにお会いしてみたい。
イノシシの捕獲方法も通常では考えられないやり方だし(でも、理にかなっている)
ニホンミツバチの飼育方法も自然の中で生きているからこそ到達できた技術だと思った。
筆者飯田さんの観察力と周辺事情の説明も目からうろこがいっぱいでした!!
自然派を気取る世の中の人々は、正座して必ず読むべし。