´77.9.9 京都 「磔磔」
このアルバムって、私にとっては結構思い入れって言うか、感慨深いものがあります。
別にこの日の磔磔に見に行っていたわけではないんですけど、恭蔵さんには2回ほどやったかな?
昔やっていた私のお店でライヴをやってもらった事がるんです。
しかもその1回はちょうどこの頃やったと思います。
しかもしかも、狭いお店にもかかわらず、その時は「カリブの嵐」の面々を引き連れて。
恭蔵さんって、決して歌は上手いとは思いませんが、彼のその人柄が滲み出たような、なんか聴いていてほっこりすると言うか、ホンワカ、ホンワリした気持ちを、聴く人に与えるような魅力を持っていますよね。
そして彼の書くその歌も、その人柄が上手く反映された素敵な曲が多いです。
彼の書く歌は昔からそうですが、決してフォーク臭くないって言うところが、私には抵抗無く聴き入れられたのかも知れません。
だから、彼の歌は色々な人に広く歌われているのかも知れませんね。
そんなにパァ〜っと明るくも無いですが、やたら後ろ向きの暗い雰囲気でもなく、渋い雰囲気を持ちながらも一度聴いたら心に残る、そして親しみ易い、憶え易いメロディーラインや、歌詞のリフレインが彼の持ち味とでも言いましょうか。
とにかく、結構ふっとした時に、彼の歌が頭の中に出てくる事って多いんですよ。
そんな中で当時リリースされたアナログ盤は1枚もので、もっと曲数も少なくって、ライヴ盤と言うよりもライヴレコーディングされた1枚のアルバムって言う感じでした。
最初に本作がCD化されたときも、そのアナログ盤そのままのCD化でした。
しかし2001年に再びCD化された本作は、そのときのライヴをコンプリートに再現された完全盤。
曲間の彼のおしゃべりもきっちりと収録されています。
こうやって改めてこの完全盤を聴くと、やはり彼のその人柄をより感じやすくなっていて、当時、私がいたお店で歌ってもらった事が今鮮明に蘇ってくるような気がします。
オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)
呪われた(?)一族の、ドミニカからのクロニクルも非常に骨太で読み応えがあるんだけど、やはり主人公オスカーのオタク用語だらけのパートが圧倒的魅力。
好きなキャラクターがレイストリンとか、骨折ギブスの応援コメントに目頭が熱くなりますよ。
個人的には「僕は努力することにアレルギーがあるみたいなんだ」にグッと来た(笑)
それだけなら、単なるヲタ小説。
個人的に、マジックリアリズムは文学的表現(比喩)と現実描写の見分けがつかないことだと思っているんだけど、この作品ではそのマジック部分が、本当に剣と魔法(もしくは光線銃と宇宙船。もしくはクリプトナイトとバットラング。もしくは……)に置き換えられている。ドミニカという国は聞いたことがあっても、ひどい独裁政権が敷かれていたことなど初耳の人間にとっては、その描写もフィクションと大差ない。圧政の様子を克明に描かれても事実だと思いたくない。そこでオスカーは、トルヒーヨ政権をサウロンやダークサイドといったオタクカルチャーで再構成することによって、逆に実感を持たせることに成功している。
『WATCHMEN』を下敷きにラストを読み解くのも面白いと思う。
Dr.マンハッタンの創る新世界に行きたかったのかもしれないし、終末を目前に愛し合うナイトオウルとシルクスペクターに重ねたのかもしれないし、勝利しながらも不安げなオジマンディアスを見たのかもしれない。しかし、オタクなら好きなキャラは決まってるよなぁ〜。
放射能グモに噛まれることもなく、「シャザム!」と唱えなくても、正義感さえあればヒーローになれるのが『WATCHMEN』の世界。
ずっとヴィランに虐げられてきただけのオスカーが、最後の最後でヒーローとなる。
オジマンディアス(=カピタン)に負けると分かっている戦いに赴き、第三者に手記を託した(かもしれない)ことからも、オスカーがが自分を誰に重ねていたかは明らか。
チボの狂宴
ドミニカを舞台として、30年に渡る一人の総統の独裁体制下の社会・人間模様とその崩壊の過程を多角的視点で綴った作品。ガルシア=マルケス「族長の秋」と同様のテーマで驚くが、描写方法に工夫が見られる。邦題は原題(「La Fiesta Del Chivo」)のほぼ直訳だが、日本では通常"祝宴"と解されているラ・フィエスタを「狂宴」と訳している訳者の見解が本作の内容を示唆している(Chivoは山羊だが、ここでは統統の呼称)。
本作は次のいずれかの体裁を持った章で構成されており、これが作者の工夫である。作品全体を貫く時間軸は存在しない。
(1) 総統の言動・性癖を三人称で綴った章。戯画的と言う程ではないが、狂気と滑稽味を併せ持った典型的な独裁者として描かれている。だが、真の「狂宴」が始まるのは......。原題の巧みさに感心した。
(2) 反体制グループのメンバ達の過去と決起時における言動・心理をカットバックで三人称で綴った章。一番緊迫感と詩情に溢れている。
(3) かつての総統の片腕で、その後失脚し、今は脳溢血で倒れている老人の娘ウラニアの独白。ウラニアはNYの上流層で活躍中のキャリア・ウーマンで35年振りに帰国し、父親・親族に向かって過去の"問わず語り"をするという体裁。進行に連れ、本作がウラニアの物語でもある事が分かって来る。
(3)を加えたのは、物語に重層性だけではなく史実性を与えようとの意図があったのだと思う。相容れない父娘の和解というテーマを盛り込みたかったのかもしれない。全体として"個人の自由"の尊厳を謳った作品だが、作者がアメリカ的民主主義に与してしない事は文章の端々から窺える。中南米という地理・歴史的条件がもたらす複雑な政情、対米感情も丹念に書き込まれている。ボルヘスやガルシア=マルケスが好む時間の循環性及び幾何学性構成を活かした力作だと感じた。
安産力がアップするマタニティヨ (エイムック 1786 Yogini別冊)
こんな本を待ってました。
マタニティヨガだけでなく、妊婦が誰でも抱く不安な気持ちを解消してくれ、
楽しいお産が出来そうな予感をさせてくれる本です。
私の場合、妊娠に気づいて、不安に思いながら産婦人科を受診したら、
お医者さまから「妊娠しています。おめでとうございます。」と、言われた時は本当に嬉しかったです。
「母子ともに順調です。次の受診日は・・・。」
「えっ!、それだけ?ですか?」
妊娠中は、どんなことに注意して過ごしたら良いのでしょうか?そんな事を訊きたかったのに・・・。
待望の赤ちゃんを授かってとても嬉しかったのですが、
分からない事ばかりで不安でいっぱいな気持ちになってしまいました。
そんな中、見つけたのが、マイヤース雪野さん監修の「安産力がアップするマタニティヨガ」の本でした。
マイヤース雪野さんは、マイヤース姉妹の「ヨガ・ビューティ」の本とDVDのモデルさんで、
わたしも、自宅でヨガをする時に、「ヨガ・ビューティ」をいつも使っていたので知っていました。
その妹さんの雪野さんが、妊娠して、この3月に男児を出産をしたその記録本です。
妊娠中の暮らしぶりや注意すること、食事のこと、体調はもちろんのこと、
妊娠中のヨガと、出産の時のパートナーとの関わりや産後のベイビーとのヨガについて、
たくさんの写真と彼女の体験をつづっています。
それに、彼女の出産した助産院の院長の宋祥子さんのアドバイスがとてもためになります。
「安産のための5つの習慣」
1. 早寝早起き
2. 散歩をする
3. 目を疲れさせない
4. 野菜中心の和食にする
5. 足を温める
実家の母から、お産の後は目に疲れが来るもの、と聞いてはいたけど・・・。
この本に出会わなかったらこの5つを習慣にしていなかったです。
レッグウォーマーを早速準備してしまいました。
この他にも、妊婦ファッション、和食のレシピ、産後のケア、
ベイビーマッサージ、etc.と盛り沢山。
それにヨガのポーズが載っているポスター付き。
雪野さんとベイビーの幸せそうな様子の写真に癒され、出産が待ち遠しく思えます。
出産後の主人と私とベイビーの姿を想像しながら、ベイビーに出会える日を楽しみにしています。
ベスト・ニュー・サウンズ・イン・ブラス100-ベスト吹奏楽II-
曲のダブりは別に気にせず買ってしまったのがこのアルバムでした(笑)
ただ、前作と比べるとちょっと音質が荒いかな? という気はします。なので、折角自分が知っている曲がディスクに入っていても、すぐに聞き飽きてしまうのが現状ではないでしょうか。
特にDisc1〜4にかけては、音質の荒さが目立ちます。Disc5、6はそうでもなく、結構しっくりと聴くことができます。演奏自体のクオリティは高いのに、録音の緻密さが足りずにアルバム自体が“ちょっとイマイチ”な感じです。惜しい!