道元禅師〈上〉 (新潮文庫)
以前から日本の仏教について興味が有り、道元著の「正法眼蔵」に目を通して、道元本人についての刊行物も見てきましたが、その多くは宗教界関係の出版物で読み進めるのは大変でしたが、本作は道元とその時代について、学校で普通に学んできた程度の知識でも判りやすく読み進む事が出来ると思います。現社会の葬儀仏教とは異なる「知」としての仏教に興味のある方にお奨めします。
遠雷 [DVD]
トマトのハウス栽培をする永島敏行が妙に似合っていたりして。
20代そこそこの若者が農業に打ち込む姿に共感を覚える。
実は友達想いで、恋人(婚約者)想いで、婆ちゃん想いだったりする。
もちろん”トマト想い”だ。やんちゃなところも、時代背景からか現代と比べると、
その一生懸命さに心を打たれたりもする。
DVDは廃盤になったようだし、20年以上前に録画したVHSも行方不明だったので、
もう観られないとあきらめていた。ありがとうジェネオン!
最も観たかった”若き日の石田えり”は、昔と変わらぬ田舎っぽさでとても良い。
見合いの日にいきなりモーテル直行。「あんたで5人目よ」って台詞が印象深く、
しかもリアルに聞こえたもんです。トマトハウスでの水浴びシーンも良いし、
祭りの夜のベッドシーンも、昔見た時より長く感じました(TV用にカットされてた?)
とにかく手に入ったことは、なによりも喜ばしい。
DANCING古事記(紙ジャケット仕様)
40年以上前でしょうか。京都のレコード店で見つけ貧乏学生だった僕ですが直ぐに買いました。プレス数がとても少ない貴重品とは最近まで知りませんでした。山下洋輔の凄まじいタッチのピアノは素晴らしいものです。激しい音ですがこれを聞きながら気持ちよく眠ったものです。数年前にはCDも手に入って喜んでいます。あの時代、京都でもバリケードは京大、立命大で築かれてありました。「しあん くれーる」「ダウン ビート」など、数多くのジャズ喫茶も健在で、とても活気があった京都でした。あちこちの店に立ち寄り何時間も粘ったものでした。
永平寺 「104歳の禅師」・「修行の四季」 [DVD]
「104歳の禅師」、宮崎禅師。
お年を召したせいもあると思うが、禅師の語り口はとても穏やかで、
言葉もとてもシンプルで無駄がない。ユーモラスでさえある。
禅師の言葉には、宗教という絶対的真理を背負った人に
ありがちな、上からの目線を全く感じない。
その代わり、100年もの間、ただひたすらに一心に禅の修行に
打ち込んできた人ならではの、静かな迫力がある。
偉くなると大言壮語を吐く人が多い中、これこそが本物の
実践を重ねてきた人だと感じた。こんな人は他にいない。
宮崎禅師の生き様は、この番組のディレクターが書いた
「坐禅をすれば善き人となる」に詳しい。
禅師があの静かな境地に至るまで、どれだけ長く厳しい修行が
積み重なられてきたかが書かれている。
世間的には有名ではないが、一度観たら決して忘れられない人だ。