カプリッチオ
オーボエという楽器は、
オーケストラの演奏でも
ふっと現れ人の心に残る旋律を歌う楽器です。
自分はついヴァイオリンやピアノなどのソロCDばかり
購入しがちでしたが、
このCDでソロ演奏もとても素晴らしいと改めて思いました。
池田さんの演奏には、潔さというか、
清々しさを感じます。
卓越した技術が必要だと思いますが、
それを感じさせない軽やかさがあります。
このCDでは、それがシューマンの「3つのロマンス」で
特に発揮されているように思います。
川の流れのように、時に速く、ときに穏やかに、
ピアノの伴奏もオーボエに絶えず寄り添い
音を織りなして行く…。
瞑想の友となるCDです。
アヴェ・マリア~オーボエ作品集~
今回のアルバムのコンセプトを一言でいうと「歌」と「祈り」ではないでしょうか?
メロディーに歌を感じるものばかりです。オーボエ&イングリッシュホルン、歌っていましたよ!晩秋にピッタリの雰囲気です。
特に、テンポと流れに注目。テンポはゆっくりのものが多いのですが、池田さんのテンポは、ゆっくり過ぎずです。なんかとってもサバサバして、しかも心地よいところがポイント。あと、流れです。アルバム全体が、一つの曲、作品みたいです。一つ一つの曲は短いですが、それが流れになっています。その辺のところがすばらしいです。なんか、淡々と進んでいきますが、その一方で、花の歌なんかは大分テンポが揺れたりして情緒たっぷりです。そんな流れに気をつけて聴いてみるといいかと。