ファウスト クリティカル・エディション [DVD]
ファウストはムルナウがハリウット進出前夜ドイツで製作した最後の作品、一般的にはムルナウの絵画的要素の集大成として捉えられているが今回DVD化された”決定版”の製作についてはムルナウ研究で知られる一人の映画史家(Los proverbios chinos de F.W. Murnauの大著がある)の関与抜きには語れない。彼はムルナウが意図したであろうファウストを復元する為に欠落箇所と最上のカットを捜し求めて20年に渡ってヨーロッパ中を駆け巡り、あらゆるテイクの発掘を行なった。テイクの相違については自ら監修した特典映像で触れられているが今回の”決定版”はベルリン、ロス、コペンハーゲン、ウィースバーデンの4箇所から異なる7つのネガを使用して作成されている。
その成果についてはボローニャで行なわれたシンポジウムで発表され、由良君美の著作『セルロイドロマンティズム』のあとがきで四方田犬彦がそれに立ち会った時の興奮について触れている。
必ず役立つ 吹奏楽ハンドブック コンクール編
大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部顧問の丸谷明夫先生監修と書かれると吹奏楽関係者や吹奏楽に興味を持つ者は手に取るでしょう。まして「コンクール編」と銘打たれているわけですから。
丸谷先生の文は「はじめに」の2ページだけです。また導入編として第1章に「コンクールに参加する!」とあり、参加するための流れやスケジュールと7ページの分量で書かれてあり、第2章で「サクラのコンクール必勝列伝」という6ページの分量で漫画が記してあります。内容はオーソドックスですが、あえてこの箇所を漫画にする必要もないでしょう。
初めてコンクールに取り組む吹奏楽の顧問や現役の部長が心覚えとして知っておくことを確認するのには有益でしょう。情報と言うのはあればあるだけ役立つと思います。ただ、もう少し多くのページを費やして掘り下げた内容を期待したのも事実です。なにしろ「コンクール編」という文字は重みをもって伝わってきますので。
第3章では、ホルスト作曲『組曲第1番』を取り上げて、各パート別に練習したり演奏するポイントが記されていました。各楽器のパートリーダーはこの箇所は必読でしょう。また新米指揮者にとってもそれぞれの楽器の特性は知っておく必要がありますので、是非マスターして欲しい内容だったと思います。
この『組曲第1番』という選曲はいいですね。譜面ヅラは平易でありながら、合奏するとアンサンブルの良さが感じられ、和声の展開とメロディの美しさが特徴と言えるでしょうから。
76ページ以降の「合奏の心得」では、丸谷先生指揮の淀川工科高等学校吹奏楽部の練習風景が書かれていましたが、内容のある言葉が並んでいました。流石に何回もコンクールを制してきた方の練習の重みは違います。
83ページ以下の上級編では「スコアの読み方」が書かれています。確かに高校生にとっては「上級」かも知れませんが、指揮をする場合は必須の訓練ですので、実践で繰り返し理解して欲しいでしょう。ここももう少し深い内容も掲載してほしいですね。上級編なら尚更です。なお、「はじめての和声学」は書かれているように「基本中の基本」でしょうから、もっと別の本で深く知る必要はあると感じました。もっともこのあたりはどこまで丁寧に記述すればよいか判断に迷うところでもありますが。
レベッカ・ホルン [VHS]
~パフォーマンス、長編映画、ビデオ、インスタレーション、ボディ・エクステンション(羽や鏡などを身体に装着した作品)。ドクメンタ賞作家、1944年生まれのドイツ人女性アーティスト、レベッカ・ホルンの仕事は多岐にわたっているが、そのどれもが既成のアートの範疇を超えて、彼女にしか創り得ないエロティシズムと詩的な想像力に満ちた作品となっている。
$~~N$同じドイツ人で美術評論家でもあるシュヴェルフェル監督はこう語る。「レベッカ・ホルンの芸術とは最も純粋なかたちのエネルギー――エロティシズムや正と負、男性と女性のエネルギーである。このエネルギーは現れたり消失したりしながら時と空間を自由に流れ、目的の場所を持たず、到達することなくひたすら旅をしつづける。この場合、貴重なのはただ航海そ~~のものである。我々もつかの間同行しようとする彼女自身の死へと向かう航海に、アーティストの終わることのない冒険にこそ意味があるのだ。」
レベッカのインタビューと作品によって綴られるこの映像は、女と男、アーティストと監督の個性が、まるでホルンのオブジェ「犀のキス」のように出会っては火花を散らし、離れてはまた調和する、美しいアート・ド~~キュメンタリーの秀作である。~
モーツァルト生誕250年記念 エターナル:モーツァルト
これだけの楽曲が満載しているのに、この価格は大変お得ですね。
モーツァルトの入門編として考えても、いろいろなクラシックのジャンルが聞けてとても楽しいです。
私は、これを聞いていたら、どうしても後期の3大交響曲をすべて堪能したくなる衝動にかられました。
必ず役立つ 吹奏楽ハンドブック
今年から吹奏楽を指導しています。かゆいところに手が届く,まさに完璧な本だと思います。
第2弾も楽しみにしています。「和声」「楽典」について,分かりやすく載っていたら最高です。