被災病院における発災直後の看護活動 [DVD]
毎年、同じ災害訓練を行っているだけで、
スタッフのモチベーションが上がらず困っていましたが、
このDVDを活用することで視覚的な訓練を行うことができと思うし
より実践的な勉強になる内容でこれからスタッフへの災害意識を高めることを
できると思います。
原発と地震―柏崎刈羽「震度7」の警告
ずさんだ.
充分な調査がなされず地震が起こりやすい断層のすぐそばに建設された原子力発電所.
これほどの不条理がまかりとおっているとは,知らなかった.
原発行政をこれほどまでに糾弾した新潟日報社の勇気に喝采を送りたい.
住民の反対を抑えるために司法にすら及ぶようにみえる国家意志,真実を訴える研究者の排除,
下請け任せで当事者能力を持たない電力会社・・・
そして事故は起こるべくして起こった・・・
福島第一原発も原発行政が招いた一連の結果のひとつであることに戦慄をおぼえる.
原発行政がよくわかるお勧めの一冊です.
FUKUSHIMA 福島原発メルトダウン (朝日新書)
福島原発事故後の新聞の世論調査によると原発の「現状維持」を望む声が最も多かったそうだ(4月3日付け読売新聞他)。
毎日、事実を隠蔽し続けている原子力安全・保安員の某審議官や東京電力、政府関係者、行政、マスメディアのお陰だろう。
不幸にして的中した著者の「原子炉時限爆弾」や京大小出助教の「隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ」によって原発の恐怖について知る人が増えてきたが、
自分自身が友人に語ってき経験からいうと、大半の人はまだ真実を知らないか、理解できていないということではないかと思う。
この本では、第1章から第3章までを原発と放射性物質の恐ろしさ、福島原発事故の真実について解説している。
第4章ではこの国が今、巨大地震の激動期に入っていることを示し、特に東海大地震と南海大地震については、神戸大・石橋克彦名誉教授の
「1300年以降は150年以内の周期で起こっている」という説を示し、既に安政東海大地震から157年経っており、
著者は近いうちに100%起こると断言している。
最も危ないのは浜岡原発だが、これは一応、唐突にも停止されることになった。
以下、北海道の泊原発から鹿児島・川内原発まで、丹念に活断層と地震と噴火の状況と危険性が記述されている。
重要なことは、さほど大きな地震でなくとも、制御棒を差し込むことができなくなり、その結果核分裂を止められず
「臨界事故」となり原子炉が原爆化するという、福島以上の事故が起きる可能性も高いと言うことだ。
地震や津波そのものによる天災は避けられない。だが、福島原発事故は悪意によって引き起こされた事故だと著者は指摘する。
チェルノブイリでは事故から20年後の2006年3月時点で、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ三国の健康被害者は700万人を超えた。
それらの国々とは比べものにならない人口密度の日本で「これから何が起こるのかわかっているのでしょうか」と著者は問いかける。
だが、福島原発の深刻さを我々が理解しなければ近い将来、第二、第三の原発震災に見舞われることは間違いない。
それは絶対に回避しなければいけない。
原発がなくても電力は賄えること、日本が原子力に固執するのはプルトニウム蓄積による核兵器保有への準備、であることを既に我々は広瀬氏の著書からまなんだ。
今もマスメディアによる、「原発は必要」とのアンチ・キャンペーンが張られている。
福島原発事故にこの国の権力構造とその醜い姿が凝縮されている。
山口県知事が、原発反対を表明し、事実上上関原発の建設が不可能になった。
希望はある。
くたばれ!就職氷河期 角川SSC新書 就活格差を乗り越えろ (角川SSC新書)
秋になって、就活系の新書が出てくると、いよいよ就活も年度代わりかという感じがする。「来年卒学生の内定率が過去最低クラス、氷河期再来」という世間の見立てに、著者は一部上位校と大企業のマッチング機関でしかない就職ナビに、全ての大学生が集中しているために生じるミスマッチングが問題だとしている。就活関係者への情報提供が中心なので、せっかく自身が提起した「ミスマッチング」にどうすべきか、という検討が余りないのが残念だが、学生へは情報収集のほか、ブレークスルー経験の重要さを説く。
自腹で、足で稼ぐ情報の重要さを著者は指摘している。ネット上の情報はみんなが知ってるので、それだけじゃ内定にたどり着けない。著者は、新聞、ビジネス誌、労働専門誌などを継続的に読むことの重要さをたびたび指摘している。新聞雑誌なんてネット前はごく普通だったんだろうが、ネット就活時代になってそうした媒体に学生のリーチが届かなくなった。しかし、そうした紙媒体にも意外に使えるネタが転がっている、ということだ。
著者が本書で「上位校」としている大学の学生と交流する機会が、私は定期的にある。見ていると、ネットワーク構築や思考の見える化などの分野では、学生の能力は昔より非常に高いと思う。その分、活字や「一皮むける」経験が不足しているのかも知れないのかな、と思った。