香港パラダイス [VHS]
新米添乗員の湯川真美子(斉藤由貴)はパリ添乗を希望したが、当てが外れて香港行きを命じられてしまう。ちょうど同じ頃、日本では、美術館から宝石をちりばめたチェスのキングとクイーンの駒が盗まれていた。
香港に到着した真美子は窃盗犯と、窃盗犯を追う謎の男大石(小林薫)、さらに盗難品横取りを狙う一味の争いに巻き込まれてしまう。逃げ回るうち、奇術ショーの会場に迷い込んだ真美子は催眠術で記憶喪失となってしまい・・・・。
中国返還前の香港と日本を舞台にしたコメディー作品であるが、返還前の香港は、中国の中の外国であり、「香港映画」という独自のジャンルが確立されていた。香港で制作された映画は今でもあるが、中国政府の統制や人材流出もあってか、質・量ともかなりパワーダウンし、今や日本では韓国映画にお株を奪われてしまった感がある。作品は邦画でありながら昔の香港映画のドタバタテイストを持った不思議な作品である。
敵か味方かよくわからない3つどもえ、警察も巻き込んでの4つどもえの追跡劇が際限なく繰り返され、西部警察なみの大げさなアクションもあり、どこまでも香港映画風である。
バブル期に制作されたため、懐かしい顔ぶれがちょい役で出演しているだけでなく、ヒロインの斉藤由貴ちゃんのチャイナドレスあり、ボディコンありとファンを楽しませてくれる。海に落ちたり、温泉にはまったりと、いつもながら演技に対する真摯な態度(?)に感心させられる。メイクが異常に濃いのはバブル期だからではなく・・・・以下略(苦笑)。
なお、本作品はDVD化されておらず、入手困難が惜しまれる。
病院のチカラ ~星空ホスピタル~ [DVD]
まだ第1話を観ただけだけど、すっかり女優になっていたのでびっくり! 2006年の「出雲のおくに」(題名はうろ覚え。このドラマでは美しく撮られていて十分魅力的だったが、演技はナチュラルではあっても及第点程度)からたった1年でここまで女優として成長してたんですね。やっとやる気になったか(笑) ドラマよりもトーク番組の方が向いていると思っていたが、これからは女優業も期待してよさそうだ(嬉) 知性派タレントの肩書きだけじゃ先細りもいいとこだからほっとした。
ドラマ自体の脚本も一話観た限りではよくできていて感動した。ホステスのバイトしてるくせに優秀な女医という設定に引っ掛かっていたが、割と正攻法的な展開で第2話以降も早く見たいと思わせてくれた。じゃあこれから見に戻ろうかな(笑)
■後半も悪くなかった
ともみ(菊川)がケイタイの留守電にメッセージを入れる相手=ゆりちゃんなる人物がついに明かになるが、この設定だけはあまり良い出来とは言えない。
この後半では、「腑抜けども・・・」の佐津川愛美が加わって、前半とは違ったテイストの展開を見せてくれて良かったが、岡田さんの部分的に過剰な演技が気になった。元大女優らしいが、あの顔のアップはできるだけ避けて欲しかった。
全6話とも充実していたし、菊川怜ちゃんが良い演技してくれたので嬉しかった。共演者も津川さん、筧さんを始めとして全体に良かった。他に気になったのは、女優や男優に気を使い過ぎているのか、死に際のともみの妹役とか、鹿賀さんらは素顔に近くすべき所をかなり化粧がめだってしらけた。
第41作 男はつらいよ 寅次郎心の旅路 HDリマスター版 [DVD]
『知床慕情』に始まる後期傑作群に連なる一作。最後の夏の寅さんでもある。マドンナは3度目となる竹下景子。彼女がでた3作『口笛〜』『知床〜』そして本作はすべて傑作!まことに相性がいい。今回はウィーンが舞台。市長が大のトラキアンということで、ウイーンから正式に招聘されたいわば企画ものだが、突飛な設定をものともしないシナリオにも脱帽である。かねてから寅さんシリーズはモーツアルトそれも後期モーツアルトだ、と感じてきたが、まさかここで共演!?が実現するとは!!(尊敬する宇野御大ももその著書で寅とモーツアルトについてふれていたがまさに我意をえたりの心境)
このシリーズは終盤にむかってどんどん深みがましていくが、それに反比例するかのように、渥美の衰えがめだっていったのは痛ましかったが、ここではまだまだ元気であり安心してみていられる。
共演の柄本も好演。二人の出会いのシーンでは寅のやさしさが身にしみる。
フクシマからの手紙―3・11後の日本に生きるすべての人へ
「フクシマからの手紙」を読んだ。、「3・11後の日本に生きるすべての人へ」とよびかける作者の市川恵子さんのメッセージは胸に迫る。河内村村長の帯文「いつか帰る日のために今日を生きていこう」の痛切さ。安斎育郎さんの特別掲載「福島のお母さんへ」は考えさせられた。この本は、いま読む本だ!
トコリの橋 [DVD]
厳冬の海から引き上げ、命を救ってくれた部下のピンチには、家族と保養中の箱根から横須賀までかけつけ保釈金をも払う。男気溢れるブルーベイカー中尉。戦争映画プラス人生に思い惑う主人公のためか、ホールデン様の表情も常暗めです。が、米海軍の制服姿がカッコイイ!! 混浴場で見せる茶目っ気あふれる笑顔には和みます。