ニール・アンド・ジャック・アンド・ミー [DVD]
賛否両論な80sクリムゾンのライブ。ある意味貴重なソースです。個人的には「賛」の方なので非常にうれしい。20年前に友人宅でライブインジャパンのビデオを見て以来、いつかほしかった、でもそのうち廃盤になってしまった映像がDVDで手に入るだけでも星5つです。しかもフランス?だったかの別ライブの映像もある。これで星7つです。
が、なぜかビデオに収録されていたdiciplineが未収録!昨今のクリムゾンのヘビーなカラーにそぐわないからかもしれませんが、80sの象徴としてこれは入れて欲しかった。ということで星3つ(!)減点です。おしい。
In the Court of the Crimson King: 40th Anniversary Series
私はプログレッシブロックに「抵抗感」があり、この有名盤も購入したのは今回が初めてです。
「BeatlesのAbby Roadをチャート1位から蹴落とした」ということは随分前に知っていましたが、その理由がようやくわかりました。
キングクリムゾンというよりは、プログレに対する偏見なのか、「難解」「長い」という印象が強かったのですが、このアルバムを聞いて「もっと早く聞いておくべきだった」と後悔しています。
クラシックの要素が多いという印象がありましたが、実際はそうではなく、イギリスのトラディショナル音楽にロックを加えたものだな、と思いました。
同じイギリスのバンド、トラフィックが1970年に発表した「ジョン・バーレイコーン・ マスト・ダイ」と同様のものを感じました。
プログレの名盤としての先入観を捨てて聞いてみることをおすすめします。
1968年〜1969年のイギリスの音楽シーンはこういう状況だったんだなということがよくわかりました。
(Beatlesもそんな状況の中でAbby Road制作したのかということも)
Disc1が2009年ステレオリマスター、Disc2が2004年発売の「オリジナルリミックス」となっています。
音圧上げてのリマスターでは無い点にも好感を持ちました。
トラフィックのJohn Barleycorn Must Dieこちらもあわせて聞いてみて下さい。
John Barleycorn Must Die
MASKED RIDER KIVA COMPLETE CD-BOX
サントラ1、2ともに構成がビミョーだとは思いましたが、このBOXはさらに・・・
テーマごとにディスク分けされています。
正直、デタラメな構成よりは聞きやすいと思いましたが、劇場版の楽曲は補完するような形で曲順を守って欲しかったなあ
それから他の方も書かれていますが、ブックレットのしょぼさは酷過ぎます。
龍騎の頃の情熱は一体どこへ?
プログレッシヴ・ロック (ディスク・セレクション・シリーズ)
プログレッシブ・ロックの中から主だった作品を紹介したディスクガイド。
自分はプログレに関しては初心者に毛が生えた程度の人間(他にも色々聴いている)で、興味があって読んで見ましたがちょっと微妙かな、と思いました。
・英国中心すぎる
確かにプログレは英国が最も盛んだったと思いますが、それ以外の国が「英国以外」みたいな扱いにされているのはちょっと残念です。プログレの良いところの一つにさまざまな国の音楽に触れる機会が増える事があげられると思います。なのでもう少し取り上げる国を増やすとともに、良いバンドがたくさんいる伊、仏、独くらいはもう少し充実させて欲しかったです。日本国内のも最後にほんのちょっとまとめられているだけ、というのはあまりに寂しすぎます。
・コレクターズアイテム的な盤が大きく扱われすぎ
「ベーシック」と言いつつも、アフィニティー、パトゥ、インディアン・サマー等、どちらかと言うとマニアがコレクションして楽しむようなタイプの作品の方にスポットが当てられがちなのはちょっと疑問。入門者もターゲットにしているならマニアの目線だけで作品を紹介するよりも、一般の目線も考慮して作品を取り扱うべきでしょう。
・カンの扱い方が・・・
カンが俗に言うプログレ4大バンド(クリムゾン・イエス・ELP・ピンクフロイド)と同等の扱いを受けていますが、カンをでっかく取り上げるならマグマやアレアあたりの代表的な個性派も同じようにでっかく取り上げて欲しかったと思います。全体のバランスを考えると、ここは順当にジェネシスで良かったかと。
総じて全体の情報量が少なめで初心者向けっぽい割にはややマニア目線になりがちな作品の扱い方にバランスの悪さを感じます。カンはマニア目線の裏返しでしょう。小さめのサイズで持ち運びやすいのは良いですが、ちょっとしたリファレンスに使うにはもう少し情報量が欲しかったです。しかしCDが売れない昨今にこういうガイド本が出たこと自体、プログレ界全体としては喜ばしい事なんじゃないかと思います。全くの初心者なら全然損は無いので、この一冊でプログレの世界に足を踏み入れるのも悪くはないでしょう。
ちなみに自分はカンが大好きで、カンのこの扱いは個人的には嬉しいですし、実際カンが後世に与えた影響力の大きさは絶大だと思います。なので個人的にはこの扱いを全力で支持します。が、しかし、これは残念ながらマニアのおじ様方の顰蹙を買うこと必死です。なぜならカンの先進性には後のニューウェーブやポストパンクの要素が多分に含まれており、それらは特にシンフォ・プログレを好むマニアなおじ様方がたいがい敵視しているものだからです。ファンサイトのレビューではシンフォニックではない、クラシカルではない、と言うだけで批判の対象になっているケースもしばしば見受けられます。なので、そうしたマニアのおじ様方の空気を(たぶんあえて)読まずにカン持ち上げた著者の勇気にはこっそりと心の中で拍手を送っておきます。
Eyes Wide Open [DVD] [Import]
DISC1の日本公演は音、映像共に☆5つ。
DISC2のLONDON公演、Bootleg TVというとこで流れたと思われますが、こちらがねぇ、、、カメラ2台(もしかしたら3台)での映像と思われます。引きが1台、ステージ傍の1台は基本的にブリュー、フリップ卿が収まる角度からしか絵を撮らないので、トレイ・ガン、パット・マステロットは殆ど近写では写るこがなく、どうしても単調な映像になってしまいます。勿論、音が聴ければ後は目を閉じても良いのですが、折角映像もつくのであれば、もう1台、逆方向のアングルも正直欲しかったところです。
DISC2の見所は、両Discを通して唯一、ダブルトリオ以前の曲として演奏された、アンコールのブリュー弾き語り(!!)Three of a Perfect Pair。これが凄いカッコ好かったなぁ、肩の力も抜けてて。変拍子には慣れっこのクリムゾン・フリーク、奇数拍の手拍子も問題ありません。
ダブル・トリオ時代の凄まじいREDやThrackアルバム収録曲の音が薄い点など、欲を言うと切りが無いが、CRIMSONのDVDがどんどん発売されて鑑賞できる今の環境に感謝しつつ、☆4つとさせて頂きます。