スターバックス再生物語 つながりを育む経営
この本は単純に経営再建のノウハウを伝えるだけではなく、経営者のVision、熱い思いが非常に具体的に描写されており、それをどのように社内に浸透させ、そして業績改善につなげていったかが描かれていることが非常に有益であった。
通常の業績改善の本であると目標の数字やその根拠などをロジカルに説明しつつ成果を生んだ対策を述べる本が多いのであるが、この本は先ず最初に会社、サービス、製品、お客様への”熱い夢”を語り、それをエネルギーへ変えていっているという別の視点からの本である。
この本を読んで気がついたのが、読み進めているうちにいつの間にか自分自身が業績改善のノウハウよりも先にスターバックスという会社の姿勢が好きになり、そしてそこまでこだわっているCoffeeを飲みたくなり、その上で改善につなげた事実を目のあたりにできるといった順序を読んでいくうちに通っており、読み終えた後には沢山の視野から「会社とは」、「経営とは」を学ぶことができる非常に完成度の高い本であった。
スタバのファンの方から経営者、そして学生にもお勧めできる本である。
フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
私は、この本を読んでから、映画「ソーシャルネットワーク」を
観に行きました。
はっきりいって、こっちのほうが断然オススメです。
ただ、こんな感覚の人のほうが合うのかなーと思います。
・シリコンバレーのジェットコースター的な爽快感を味わいたい → 映画
・Mザッカーバーグのもつ信念、facebookの裏側にある想い、背景を知りたい → 本
(ビジネスマンとして、創る側として気づき、学び、刺激を受けたい)
あの双子とのエピソードであったりとか、チャイナレストランで出会った
・パーカーとザッカーバーグ達の初対面での裏エピソード
・あまたの投資話をなぜ、ザッカーバークは断り続けたのか
・ショーンパーカーのロックスター的な側面ではないビジネスへの想い
などなど・・・
面白い話てんこ盛り。
こっちを断然おすすめします。
小倉昌男 経営学
めちゃくちゃ面白い宅急便の本。
宅急便・宅配便が無かった頃にものを送ろうとすればそれは郵便に頼るしかありませんでした。ゼロからそれを作り上げるのはいかに大変で、かつ独創的な試みなのか教えてくれます。
とにかく人物も行動も面白い。小倉さんが亡くなったときにメディアの一部では「規制緩和に立ち向かった先駆け」のようなことを言ってましたが、それは曲解だ。規制緩和が叫ばれていて、それが目的であるかのように考える人もいるかもしれないが、そうではない。宅急便のシステムを完成させたいから結果として、規制にぶつかったのであって、はじめにキセイカンワありきではない。
黒字になるまでお茶を飲まない、といった一徹な姿勢から抜群の行動力までを、こんなに楽しすぎていいのかというくらいの面白さで描いている。
この本を埋もれさせるには、ちょっと惜しいと素人が思ってしまうような本です。