大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)
家光時代が続くかと思いきや、一気に時代が進みました。家光と有功の行き着いた先は私が想像していた悲劇的なものではなく、どちらかというとひっそりとしたどうにもならなかった愛し合う2人、という印象でした。
家光は元より、家綱や綱吉でさえ将軍であるけれど自分達の人生を自分で決められない悲しい人間像があると思います。世継ぎや政など否応なく判断を迫られる、周りは将軍に取り入ろうとする者が多い、男女逆転したとはいえ決して女性が優位ではない世界は逆転してもしなくても一緒です。そういう描写を匠に激しい動きは見せず人物間の会話や行動で淡々と表現する作者にも圧巻です。巻を増す度に衰えることなくむしろ良くなってます。
家光、家綱と時代は過ぎて美しい顔をして冷淡な綱吉、一体彼女とそれを取り巻く男達はどうなるのでしょうか、気になります。玉栄があんなになってしまうなんて個人的には悲しいです。一巻はあれだけ有功のためにした少年が、、、。