破壊と創造の人事
教育や採用、グローバル化、メンタルヘルス、多様化推進など、
人事が抱える問題をキーワードごとに解説してあります。
広く基本が学べる1冊という感じでしょうか。
大手企業で配属になったばかりの人事担当には良い本かもしれませんが、
中小企業で長年人事を担当していたり、専門的に勉強をされている方には、
ちょっと物足りないような気がします。
海外勤務を命じられたら読む本
著者が記しているように、日本の大企業や大手製造業は組織内で機能・合理的に行動規範がOJTを通じて定まっていて、その規範が
海外勤務で必要とされる行動規範内でおさまると、当事者は理屈では違うと解りつつも、全く違うことが、大きなギャップ
として初めて経験することになる。それが許容できないと、周囲から大きく外向きの行動規範が必要とされるのにもかかわらず、知らずと
萎縮してしまう。現地では、日本人の知識や技能が必要とされ、その価値(最近過小評価されつつあるが)を彼らに認めてもらうには、
自分の姿を見せ、説明し、納得してもらわねばならない。つまり、彼らには自分の姿を見て慣れろ、自分のいうことは聞けではなく、
彼らに認めてもらうための、行動スキルが必要であることを著者は繰り返しあらゆる方法論を通じて述べている。海外でのビジネス行動
では必須の基本行動の一つである。一般的な異文化経営論の著作では、まずはローカルスタッフとの異文化理解が必要と力説されるが、
それ以前に日本人自身の組織内での基本行動に対して、外向きの相手に理解してもらう、ロジックを自分で持ち合わせてから、それに
対してどう向き合うか、個々が皆議論すべきだろう。どうして、このような単純で基本的な行動に我々は気付かないのか。
それは、いまだに日本人のビジネスは、まだまだ国内市場での成功神話に引きずられた、大本営日本本社の意識が制度レベルで変化
すべきことを、著者は力説している。現場レベル・本社レベル海外ビジネスレベルで、あらためて読むべき著作である。
MBAリーダーシップ
★3.5個。
ヒトに関するものだけに他のMBA科目のように決め手となるフレームワークがないことが、学問としてのリーダーシップの難しいところ。
この本の良い所は、リーダーシップに関する研究の系譜をまとめた上で、現在の経営に適した理論をいくつか選び出してそれらを体系的に結びつけている点。
リーダーシップについて、根本的に一つのモデルを振り回すだけの本はたくさんあるが、実際に使おうとしたときに現実性に欠けているものも多い。
その点、この本はケーススタディーとフレームワークを効果的に活用して、理論と実践をうまく結び付けようとしている点に好感が持てる。
非常にグロービスらしい本だと思うので、他のグロービスシリーズが気に入っている人にはおすすめ。
i1Display 2
i1Display 2 は、世界中のカメラマンやグラフィックデザイナーが使っている i1 Pro シリーズのエントリーモデルです。10万円未満の普及価格帯で、間違いなくシェアNo.1のキャリブレータでしょう。
エントリーモデルと言っても他社の同等品のような嫌らしいソフトウェア機能制限もなく、色温度・輝度・ガンマ値が自由にセットでき、モニタ側のRGBバランス調整支援機能もついています。もちろんマルチディスプレイにも対応しています。また、付属のアタッチメントを装着することにより環境光も測定することができます。ディスプレイメーカーの多くが、この i1 Display 2 の使用を推奨しており、その精度・信頼性・普及率の高さが伺えます。
製品はとても小さく、ノートパソコン用のマウス程度の大きさです。使うときは画面に i1Display 2 を装着し、あとは付属ソフトの指示に従って作業を進めるだけです。設定を含め10分〜15分程度で終わります。 非常に高い精度が求められるプロユースでは、力不足なところもありますが一般用途なら十二分です。(本製品以上の精度を求めるなら、10万円〜30万円は覚悟してください。)
むしろ他社製のキャリブレータを選ぶ理由があったら教えてほしい。それほど定番中の定番なキャリブレータです。
【取扱注意】
i1Display 2 は小さいマウスのようなかわいい形をしているため、ついつい扱いが粗雑になってしまいがちですが、あくまで超精密機器です。日の当たる場所、高温・多湿な場所での保管は絶対に避けてください。また衝撃にも極めて弱いです(床に落としただけで簡単に壊れます) 机の上に転がしておくと1年ほどで測定器内のカラーフィルタが劣化し故障してしまいます。私はデジカメ用のポーチに入れ、ドライボックスに入れて保管しています。決して安いものでもないため、大事に使ってあげてください。