人は皆「自分だけは死なない」と思っている -防災オンチの日本人-
知らなかったことばかり、驚きの連続。
防災のノウハウだけでなく、これは人間の本質が分かる本だ。
学校でずっとやってきた机の下にもぐる訓練も
なんとなく嘘っぽいと思っていたが
この本を読んで、本当に嘘だったと納得した。
40年間災害現場を自分の目で見てきた著者だからこそ
とっても説得力があるし、ひざを打つことばかり
教師は生徒を地震で死なせないために、逃げ遅れないために
サラリーマンや主婦は自分、恋人、家族など愛する人を守るために
この本を早く読むべきだと思った。買ってよかった!
思想地図β vol.2 震災以後
和合亮一さんの詩を読む一点でも購入する価値あり。(他の著者の文章も全てハイクオリティだった)
詩なんて興味もないし、自己満足の世界だろ。と考えていたので、和合さんの詩
のページをうさんくさいという先入観で淡々と読んでいたのですが、後半にふと
気づいたら胸が熱くなり涙が出そうになっている自分に驚いた。とにかく被災地
で、故郷を失った人たちの絶望というか悲しみみたいなものが強烈に伝わった気がする。
今まではニュースを見ながら、「被災地の人たちは悲しいだろうなぁ〜」くらいに
思っていたが、詩を読むことで、その絶望や悲しみ、くやしみみたいなものの、
激しさというか熱さの様なものがガーッとなだれ込んできた。
被災地の人たちが悲しさや絶望の中にいるのはわかっていたけど、それらが自分の
中で熱さを持って、生きたものとして初めて感じられた。
これは、ニュースや新聞などの情報からは得られなかったであろうと思う。
この和合さんの詩を載せようと考えた東浩紀さんの感性というか文化人としての感覚?は
震災後の今、確実に必要とされると思う。
東浩紀さんの「震災でみんなバラバラになった」というのは、現代人はネットを介してみんな
ひとつになれる情報的な生き物だと思い込みがちな自分たちにとって、重要な警鐘だと感じた。
北野武もつい最近TVで「現代人はTwitterやらネットが出てきて、情報的な存在に進化したと勘違
いしてるけど、人は食べるしうんこもする。」みたいなことを言っていた。
ネットみたいなものでひとつになれても、放射能を含んだ食べ物を食べざるをえないか、
それとも安全なものを食べられるか、みたいな原始的なところで全て決まってしまう可能性を再認識させてくれた。
現に、九州に住む自分が持つ、東北の人たちの悲しみや絶望への認識が呆れるほど的外れだったことを
和合さんの詩を読んで初めて気づいた時、確かに自分たちはバラバラだったんだなぁとも思った。
とりあえず震災後の今、この本は読まれるべきであると強く思った一冊でした。
【東日本大震災】チャリティーローズ募金/オレンジ色のバラ(プリザーブドフラワー)で被災者の方々の力に…
プリザーブドフラワーを購入するのは初めてでした。
また、知識はおろか、名前すら聞いたこともありませんでした。
紹介画像を見て美しいと思ったのがきっかけで購入しました。
実際に手元に届いた物を見て、より驚きました。
まるで本物の花のようです。ちゃんと瑞々しさが感じ取れます。
これが枯れないというのがちょっと信じられないくらいです。
(それこそがプリザーブドフラワーの魅力の1つなのでしょう)
個人的に、デザインセンスが素晴らしいと思います。
橙色の薔薇は太陽のような暖かみのある発色で、
意味合いの『元気を出して』にぴったりのお花だと感じました。
また、その下の白い紫陽花が羽のようにふんわりと、可愛らしく、
上記の薔薇を包み込むように敷かれている点も非常に好感が持てます。
そして、これらが指輪ケースの中に置かれていて、さらにラインストーンが
横から覗いている点から、まるで橙の薔薇が1つの宝石であり、
白い紫陽花はそれを包む宝石箱であるかのように感じられました。
これは私の深読みかも知れませんが、感心の演出です。
価格の半分は募金として扱われるなど、
商品のコンセプトとその目的もしっかりと合致している点。
2000円を出しても十分満足できたと思えた品でした。
福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書
本書の発行日は、2012年3月11日となっております。
まずそこに、関係者の皆さんの強い意志を感じます。一周年の日までに、報告書を出すんだという意志です。
本書の優れた点としては、直接の取材や聞き取りに基づいた客観性のある情報から書かれていて、出典もしっかりと示されていることです。
その上で、考察、検証がなされています。
一例を挙げますと、SPEEDIに関して、その設置の歴史から、震災直後どのように取り扱われたか、また、公表しなかったことに対する賛否両論の意見や反応も書かれ、その上で検証がなされています。無論、この件のみでも、一書をなすほど出来事であるので、物足りなさを感じる人もいるかもしれません。(今回の福島原発、あるいは大震災の被害に関して、個々の出来事にどうしても着目しがちですが、本書はバランス良く全体像を捉えつつ個々の出来事を検証していると考えます。)
本書は、斯界の専門家にレビューしてもらい、そのレビューを付けた上で英語にて全世界に公開するとのことです。また、著作権者は印税を受け取らず、印税分を出版社との共同で、シンポジウムの開催や外国語での報告書の出版等々に活用されるそうです。頭が下がります。
この報告書が政府や東京電力などの「原子力ムラ」から独立した「民間」にて作成された意義は大きく、本報告書がいち早く英語にて全世界に発信されれば、これが、福島原発事故に関する、今後の基本文書となるのではないかと思います。
(東京電力は、この独立検証委員会の聞き取りを拒否したそうです。そういう意味で本書は「不完全」です。「完全」になる日を期待したいと思います。)
planetarian ~ちいさなほしのゆめ~
私が手にしたのはチャリティー版のパッケージです。
同じボタンを押し続けCGやテキストをただ閲覧するだけなのでアクティブな操作をしたい人は不向きだと思います。しかもシナリオの分岐もありません。
ラストシーンは涙がでました。(ネタバレですが、ゆめみちゃんが7●歳だったなんて…。)
ゲーム本編だけでは世界観がわからないので小説版を読むこともお勧めします。