SOIL 11 (ビームコミックス)
読んだ後の第一の感想は、ただひたすら「呆然」。
まさかそうなるとは。まさかそういう結末に行くとは。
方向としては予想していなかったでもない結末だけれど、
カタストロフィーを迎えた後の、ラスト1話の展開はあまりに衝撃的でした。
ただ、ある意味非常に『SOIL』らしいラストです。
虚構と現実の衝突が起きる時、異物は排除される…
『SOIL』の根幹に流れていたこのテーマを、これ以上なく体現していると思います。
何よりも、これまで広げてきた数々の風呂敷が一体どう収束するのかを、
多少急ぎ足な感はありますが、
きっちりと畳んでいる力量に圧倒されました。
1点、サクラとサクラダの正体は一体何だったのか…
結局ただの化物、というわけではないのでしょうが。
今回の11巻でも、カネコアツシお得意の、
思わずニヤリとしてしまうようなセリフ回しが
あの大混乱の中でも健在で嬉しかったです。
特に横井はここしばらくシリアスな役回りだったので、
小野田との掛け合いが相変わらずで安心しました。
セキとトミヤマのコンビも、出番は少ないですが安定感抜群です。
待ちに待っていた最終巻でしたが、
これでもう読めないとなると寂しく感じます。
横井と小野田のコンビで、平行世界での違う話なんかを見てみたいです。
SOIL~完全版~ [DVD]
驚くほど幸せで平和な町、そいる町。
そこで誰もが羨む様な幸せな家族が突然姿を消した。
彼らはどこに消えたのか?
二人の刑事が謎を追う。
しかし、この事件はそいる町に起きる事件の始まりに過ぎなかった。
人は退屈を嫌う。
これは人間の、いや生物の本能に結びついている。だから刺激を求める。
昔から続く祭り、という風習が世界各国にある。
大体は、神に祈りをささげるだとか、五穀豊穣を祈って、とかいう意味づけがされているけれど、結局は退屈をしのぐための行動だったんじゃないかと思う。
退屈で退屈で、明日もきっと今日と同じで、それはずっと続いていく。
そういった閉塞感は現代のほうがずっと強い。
そして、何もなく平穏で退屈な毎日とは、幸せと同義語の関係にあるのだ。
だから、幸せな日常を過ごすそいるの町におきた数々の事件は、その町の住人たちの願望が形になったものといえる。
日常が平穏であればあるほど、異物が引き起こす非日常の影響を大きく受ける。
これらの事件が起きるそいる町には、太古の昔からその事件が起こる土壌があったのだ。
生贄の儀式。
蘇流村。
そいる町。
そこに暮らす幸せな人たちと、その腹の中に詰まったどす黒い感情。
そして、虚像と実像のあってはならない出会い。
結局、事件は解決しない。
刑事二人の管轄外だからだ。
だから事件は”無かった事”になってしまう。
どす黒い感情汚い欲望を腹にパンパンに詰めた住民たちは、日常を取り戻す。
そして、そいる町は平和な町になりましたとさ。
めでたしめでたし・・・。
Wet Moon 1 (ビームコミックス)
まるで名作映画のコンテの様なコマ割り、謎を抱えた癖のある登場人物、カネコファンならニヤリとする演出、たまらん!!
個人的に前作SOILは途中寄り道し過ぎて中だるみした印象があったので今回は短く纏めてくれるとうれしいかな。
ともあれ続きが気になって仕方がない!
ELLEGARDEN
ELLEGARDENのファーストミニアルバム。
みなさんのおっしゃるとおり
捨て曲なしといった感じです。
ELLEを最近知った人は、これをまず聴いてみてください。
ELLEってこんな曲も歌ってたんだと思うかも。
まあ聴いてみてください。是非。