可愛いだけじゃダメかしら [VHS]
DVDにならないことが、とっても不思議な佳作です。
失恋した時の、誰でもが陥る、ビョーキのような日々。でも、女性なら、わかるわかると思ってしまう、胸かきむしられるような、でもバカみたいな日々。可愛いだけじゃだめかしら?というのは、失恋したイザベル・アジャーニの心の叫び!でも、女は可愛いだけじゃ愛してもらえないのは、もちろんのこと。それに気づいて行く、アジャーニのもがく姿がとっても可愛いです。
そして、どん底からアジャーニを救ってくれる脇役の大人の男女の俳優さん陣(すみません、名前はわかりません)も、すごーく味があって、いい感じなんです。しみじみと愛について、さらに人生について、、、心に沁みるコメディです!
ああ、どうか、DVDになってほしい。テレビでも放映されることもないし、、、。
「フラッシュダンス」オリジナル・サウンドトラック
この「フラッシュダンス」のサントラ大ヒット以降、やたらと人気アーティストを寄せ集めたサントラが流行ったが、単なる寄せ集めでバラバラ感ばかりが気になるものも少なくない。ジョルジオ・モロダーのプロデュースによるこのサントラは、映画をしっかりと立てているサントラだと思う。本来のサントラとしての役目をしっかり果たしており、アルバムのカラーも一つに統一されている。ジョルジオ・モロダーのこのしっかりとしたサントラ作りは、翌年の「メトロポリス」でも引き継がれている。
別冊「本」RATIO 01号(ラチオ)
今社会で問題になっている事柄は、意外に哲学的なテーマが多い。ナショナリズムにしろ、靖国にしろ、その本質を精確に理解するには哲学的手法での解明が有効である。その端的な事例は上述のテーマで書かれた書物がベストセラーになっていることでもわかる。本誌はこうした身近な哲学問題をわかりやすい論調で語らせている。デリダにしろ、公共性にしろ、実に説得力のある議論である。さらにまたアメリカのリベラリズムの大御所リチャード・ローティのアメリカ帝国主義論も実に面白い。岩波の「思想」や青土社「現代思想」の独占領域を、万人の目線で編集した雑誌で、今後が楽しみである。多くの読者を得んことを願う。
クラッシュ [Blu-ray]
日本人にはいまいちピンとこない人種問題をテーマにしながら、多様な"人間"を
巧みな構成で見せてくれるお気に入りの作品で、日本版の発売を楽しみにしてました。
肝心の画質ですが、解像度はかなり甘くグレインも目立ちます。
まあそれだけならUS版と大差ないのですが、それ以上に問題なのは「DVDかよ!?」と思うような、
輪郭補正のぶっといシュートがへばり付いて、さらに品位を損ねている点です。
テロップ文字がここまでに汚いのは、BDではちょっと見た事がないですね。
海外のほとんどの国が115分のディレクターズカット版ですので、本盤は日本で独自にマスターを
用意したのでしょうが、安易な補正はほんと止めて欲しいです。
DVDの頃から高価格設定で悪名高い東宝ですが、洋画については、基本的に海外と同レベルの
マスターを使用しているものが多く、品質に対してそれほど悪い印象はなかったのですが・・・。