シティボーイズミックスPRESENTS マンドラゴラの降る沼 [DVD]
「三木聡の敷いたレールから外れることがとても怖かった」 と演者にいわしめ、いい意味で平面な出来上がった世界であったシティボーイズライブの頃。お客さんのことはもちろん意識しながらも決して作中に於いてはとりあわず、エンディングになりようやくその濃密な部屋の窓を開けるような…しかしそれも蚊帳越しで、なんでもかんでもさらけ出さないおっぴろげない秘匿性はひどいくらいに魅力的でありました。しかしかし、シティボーイズミックスになってどうでしょう。一つ一つのコントは面白い。ですが、あまりに弛緩した姿を笑いにしてはおらないでしょうか。かっこいいおっさんなんだシティボーイズってえのは。単刀直入に男前っていうベビーフェイスじゃあなくて、機を見るに敏な日和見とは違う身の翻し方をするヒール。ロボットだったら手はハサミかドリルというニヒル。あからさまにそう、と表すのでなくそういう面を引き出さなくてはなりません。立役者はいとうせいこうそのひとです。いくつになっても怒られるのは嫌なものですが、それが理詰めだったらもうグウの音もでません。ちゃんと叱ってくれる人がいる、ぴりっとした緊張感がこの公演を昇華させ、またサブタイトルに三木聡が拘泥するモチーフである「沼」を配するあたり一抹の回顧を匂わせます。いい作品です。星5つ。
シティ・ボーイズ・ライブ1998年公演「真空報告官大運動会」 [DVD]
1本1本が細かいネタでありながら、映像や音楽をふくめ全体が一つの作品としてまとまりをみせているところがすごいな、とおもいます。
過去の作品でウケたネタの集大成的要素もあるのですが、
そこが例えよくわからなくても、ウチワネタで終わることなく見せているところもかなりイイです。
CITYBOSのDVDをはじめてかうなら、ぜひお勧めしたい1本です。
20th Century Cityboy
とにかく、大竹まことさんのやけくそなシャウトが胸に沁みマス。
十代の頃、常滑川まこと、と名乗りバラエティで
暴れまくる大竹さんを見て、私はどんな芸人さん、
タレントよりかっこいいと思っていました。
その頃のBGMのように流れていたのが、
バックを有頂天のメンバーが固めた名曲
このCDに収録されている、「俺の背中に火をつけろ!」でした。
御本人は消したい過去のように言ってらっしゃいますが、
今でもリアルに響く最高のパンクナンバーなのです!!
ブラボー小松さんが作曲した、
「私はそして孤高に立つ」ともども、たかがタレントの
企画ものと埋もれさせたくない、気合の入った名作です!!
中村ゆうじさん・いとうせいこうさんの、フャンキーキングがこれまた・・・。
今のへなちょこラップなど足元にも及ばない、
クレイジーにもほどがある傑作です!!
ヤン富田さん参加の作品もありますよ!!
シティボーイズDVD-BOX RETROSPECTIVE-CITYBOYS LIVE! [BOX2]
とにかくこの頃のステージがダントツ!
今ではどー言う訳だか「お笑い」の括りになっているが、彼らの創るステージは間違いなく「芝居」である。厳密に言えばル・コント(フランス語の「寸劇」)なのだ。
今は無き渋谷ジァンジァンでのライブ「鍵のないトイレ」。間違いなく彼らのスタンダードはココにある。
3人と云う最小単位の社会の中で生まれる笑い。
これを突き詰めた彼らの真骨頂はこの頃のライブに集約されている。