Out: A Novel (Vintage International)
実はこの作者の本は日本語で読んだことがなかった。しかしイギリスで話題を読んでいたので思いきって英語で読んでみることにした。とてもスリリングでおもしろい。田舎の工場を設定にしていて現実感のある中での非現実的なできごと。人間後どこまでやれるかをさぐるサスペンス。英語も簡単なので英語を勉強したい人もおすすめ。
光源 (文春文庫)
まさに 帯の文句そのままの作品です
よくもまあこんな自分勝手なヤツラばかりでてきたもんです
ある意味すがすがしいくらいに
桐野作品を読むのは OUT 柔らかな頬についで3作目ですが
本作の欠点は主人公の視点が前半と後半で変わってしまっていること
これは作者の狙いなのか?
だとしたらこの手法はもうやめたほうがいいと思う
話が散漫になるし人物描写の密度が薄くなる
魂萌え! [DVD]
定年を迎えた夫が急逝してしまう。
専業主婦だった主人公に、夫の死を迎えたその日から
いろいろな出来事が襲う。
相続の話や、信じ切っていた夫の愛人。
息子や娘。 友達関係。
周りのいろいろな出来事。
そんな中で 少しずつ自分を見つめなおして
立ち上がっていく。
定年離婚なんて言う言葉もある昨今。
やはり 私が思うのは・・・・
女の強さ。 (笑)
いろいろな立場の違いによる考え方の違い。
心の機微も微妙なタッチで見えてくる。
この映画は、熟年の夫婦・奥さん・旦那さんが
みるといいかも。 (笑)
それぞれの立場で見方も変わる?? (笑)
グロテスク〈下〉 (文春文庫)
イタイ女性ってどういう人と思いますか?
場の空気が読めないとか、女を捨てているとか、過剰に上昇志向があるとか、醜くなった元美人とか。
「あの人ってイタイよねー。」
って言っていると、自分が安全圏の中にいられている実感が持てて安心したりしませんか?
円山町でのOL殺人事件をもとに著された本小説は、イタイ女性が満載です。
4人の女性と一人の容疑者の密入国男性の青年期の壊れが描かれています。
桐野夏生は女性たちのイタさの元を、過酷なヒエラルキー社会であるQ女子高と家族たちに示します。
そして、救いようがなく自己同一性をヒエラルキーの中に据えてしまうことの行く末を、容赦なく暴きます。
ほどほどで満足できる人は幸いで、そうでない人は強固な鎧を自己破壊のためにまといます(矛盾した表現ですが、本書の中では鎧は自己を保たないための役割を果たします)。
その怪物ぶりを楽しめたら、本書を楽しく読めます。
その怪物ぶりを全く他人のものと読めると、爽快な異形のホラーとしてさっぱりと読み終えることが出来るでしょう。
でも、自分も多かれ少なかれイタイなと感じつつある三十路女には、もうちょっと救いのある形の話にしてくれていたらなぁと心が少しくらーくなってしまいました。
なにはともあれ、Q女子高のリトミック体操の表現は、上手い、上手すぎるよ、桐野夏生。