ハッピーネガティブマリッジ 1巻 (ヤングキングコミックス)
168ページ。「彼女いない歴=年齢」の三十路男が独身寮を追い出される31歳を前に、部長からのお見合い話が。その相手が表紙の彼女。
「いまさらお見合いなんて」
「なに話したらいいのかわかんねーよ」
「どーせ俺なんか相手にされねーよ」
ごもっとも。何だろうね、この思考パターン。全く同じなんだけど。それと思わず甘詰留太短編集の「きっとすべてがうまくいく」の小此木助教授の台詞を思い出しましたよ。
自ら何もしなければ・・・人は
ただ齢をとった子供でしかないっていうこと・・・そして
そしてもう自分は何かをするにはもう齢をとりすぎてしまってたという事
そうならないよう、主人公には頑張って欲しい。40歳までの10年なんてあっという間だったんだから。にやけている場合じゃねーぞ、ホント。
ハッピーネガティブマリッジ 3巻 (ヤングキングコミックス)
展開の遅さが気になる、という人が多いみたいですが、シュート一本放つだけで連載一週分…しかも台詞殆ど無し、というのが連載時ザラだった超有名人気バスケット漫画が一大ブームだった頃に青春時代を過ごしていた世代なせいか、私は気になりません。横道にそれてばかりで展開が前に進まないグダグダが続く…というのも、全20巻なのにたった3試合しか描かれていない伝説の野球漫画の例もありますからね。(アレと比べるのもなんですが/笑)
本作はピンポイントで読者を絞っている作風なのだと思います。
女性と会話とかするのが得意でなく、モテる容姿とかをしている訳でもない。
当然セックスの経験も少なく、それ故そういったものに自信がある筈もない。
自分自身、彼女とか作るよりツレとバカやってワイワイ騒いでいる方が好き。
…とそうこうしているうちに周囲のツレがどんどん家庭を持ち始め、本人より周囲が自分の結婚に対し焦り出してしまう。
そんな周囲の目から自分自身を振り返ると、本気で女性に恋した事がなく、いつも楽な方に流れていた自分に気が付く…。
…という主人公の心情が、自分自身にリンクしてしまう人にとってはかなり痛々しく感じる作品です。
私も含め、そういうのに感情移入出来てしまうと"グダグダ"がグダグダではなくなるんですね。
何と言うか、他人事とは思えなくなるのです。
棚から牡丹餅的に、美人な志麻子さんとの"結婚を前提とした付き合い"を始めた事に浮かれていた所に彼女の父親から投げられた疑問符…それで疑心暗鬼に陥ってしまう…という前巻からの流れ、言うなれば主人公のヘタレっぷり…境遇が主人公と少なからず被る(しかも私の方が年上で未婚)身とすると、襟首から氷水を背中に注がれたようなリアリティーを感じてしまうのです。私も同じ状況なら、同じ…いやもっと失礼な事をやってしまうかもしれない、という。
だからこそ、最後の最後でようやく見せた主人公の男気がね、もう素直に応援出来てしまうのです。
年上ノ彼女 ドラマCD
原作1巻にも満たないエピソードをそのままCDドラマ化。
当然、肝になるのは揚羽さんの演技になるわけですが、努力はしているもののやはり「揚羽さん」ではなく「新谷良子」になってしまいます。
決して彼女が悪いわけではなく、小山内揚羽というキャラが彼女にとって手に余ってしまった印象です。
こういう声を想定していない自分にも問題があるのかもしれませんが……
アニメなら数話聞いているうちに慣れてしまうんでしょうけど……
がーるずvらいふ2
「空の軋み」「キネマ」とはまた違った、片霧烈火の一面。
内容は、ジャケのまんま(笑) 普通にポップ。とくに電波度が高いわけでもなし。
まあこういうコンセプトのアルバムなのだろう。
ただ、9曲目“溺欲のメソッド -blind a fall-”は、テクノ狂の私から見ても十分にかっこいい。
こういう音楽は興味の対象外だけど、片霧さんのアルバムだから買ったんだからねっ!?(笑)