あいつ等だけのお姫様!? (1) (魔法のiらんど文庫 (ゆ1-1))
『あいつ等だけのお姫様!? (1)』です。俗に言う「ケータイ小説」です。まさに象徴的な作品です。
横書きです。
内容は悪くないです。女子高生主人公の周りにイケメンの幼馴染みが三人いて、ハーレム状態というか、逆ハーレム状態というか。
サッカーの試合があったり、家族ぐるみで泊まりがけ旅行に行ったりと、次々と展開があって読者を飽きさせません。
問題は文章だと思います。
普段からケータイばっかりいじっていて活字の本は読まない、という女子中高生にとっては、無駄な描写が無くて読みやすいでしょう。主人公が等身大なので馴染みやすいと思います。
日頃から本を読んでいる人にとっては……こんな物は文章ではない、と思ってしまいます。
文章さえ良ければ、普通にライトノベルとして電撃文庫あたりで並んでいてもおかしくないと思うのですが。メディアワークスですし。
一番残念なのが、表紙以外は本文中にイラストが無いことです。
文章に描写がほとんど無いので、ヒロインはともかくとして、三人の幼馴染みがどんなルックスなのか、イメージしにくかったです。
イラストが無いんだったら、わざわざ紙媒体の本を買って読むよりは、ケータイの画面で読んだ方が良さそうな小説です。
評価は、メイン購買層であるケータイジャンキー女子中高生にとっては☆4ですが、イラストが無いことを差し引いて☆3です。