恐怖体験「雨の訪問者」―高港基資ホラー読み切り (ヤングキングベスト廉価版コミック)
2005年頃からマシンの様に年数冊コンビニ版の恐怖短篇集を出し続けているホラー・メイカ―、高港氏の新作4編を含むホラー短篇集です。
達者な絵ながら、怪奇漫画家としては淡泊なキャラクターデザインなのと、コンビニ本専門で、中々単行本が出ないので私も2011年まで寡聞にして存じ上げませんでした。
しかし、毎年1000頁近くもホラー専門で量産し続けているその作品は、良質で充分怖く、己が不明を恥じた物でした。
掲載作:高港基資氏
恐之壱.黒点(新作)
恐之弐.曾々祖父(新作)
恐之参.塚田のおとん(新作)
恐之四.シアワセナオウジ(新作)
恐之五.不要少女
恐之六.水に溶けた子供
怖さでは壱と六、霊的な物との交流が感動的に描けれている弐と参と四がお薦めです。
他の新作読切は3編。
「罠」:油豆(ゆず)氏
「Fが丘パークタウン」:しがみ吾朗氏
「鬱の家」:稲垣みさお氏
こちらは絵もコワい作家さんが揃っており、水準以上の作品ですが、前作を本シリーズ「読者投稿心霊体験 27(危険な話)」で拝見して驚いた稲垣みさお氏のご自身の鬱と、ご主人の双極性障害をモデルとした漫画は、実に恐く面白いのですが、読んでいて心配で堪りません。
厳しい残暑を乗り切るのに持って来いのお得な廉価版コミックです。
怪異譚 魑之巻―夏季限定高港基輔ホラー作品総集編 (ヤングキングベスト廉価版コミック)
ホラーの巨匠、高港基資先生の作品集です。
14作品ありますが、新作は一本だけかも。
私は全作品、初見でしたが、高港先生の作品を
よく読んでらっしゃるかたには重複してるか確
認した方がいいかもしれません。
内容は流石の一言です。
恐之本―高港基資ホラー傑作選集 (SGコミックス)
コンビニ本をずっと購読していますので、内容は読んだことがあるものでしたが、
やっぱり単行本としてきちんと手元に残しておけるのでうれしいです。
こういうホラーものって、一度オチを知ると、読み返したりはなかなかしないんですけど
高港さんの漫画、オチにいたるまでのストーリーが、意外性に富んでいて面白いんですよね。
なので何度読み返しても飽きないんです。
この本に掲載されている以外でも、たくさんの傑作エピソードがあるので、
やっぱり順を追って、全部作品集として単行本化してほしいです!
コンビニ本だと、つい発売日を忘れていると入手しにくく、
amazonでも昔のものは入手できませんので。