鍵 (花とゆめCOMICS)
独自の切り口の世界観で人気の著者待望の最新刊。
表題作含む5作品収録。
望月 花梨の作品には艶がある。
温度や匂いと言い換えてもいいかもしれない。
生々しい心の動き、その美醜を鋭く描く。
今回も様々な心模様を美しく切り取ってみせる。
ある時は花咲く春のココロ、またある時は暑い夏のココロ。
ノドアメイカガも帰ってきたYO!
スイッチ (第1巻) (花とゆめCOMICS)
爽やかな恋愛ストーリーを気にしていたら望月花梨のマンガはお勧めじゃありません。
スイッチはまだ明るい方の部類に入るかしら。
とにかく、これといったドラマティックな話はないものの、読み手を引き込む力があるんです。
欲望バス (白泉社文庫)
私が望月花梨という作家を知ったのは彼女がもう漫画を描くのを辞めてしまってからでしたが、初めて読んだのがこの欲望バスの単行本でした。
中学生やそれより幼い子供達の、幼いが故の残酷さや繊細さ、脆さを、ここまで上手く切り取ってそして漫画という形で表現できる作家さんは少数だと思います。
決して目を引くような華やかな絵柄では無いと思うのですが、それでも何度も何度も読み返してしまうのは、彼女の作品の登場人物達の感情の動きや行動に引き込まれ、その表現の仕方が素晴らしいからだと思います。
モノローグがとても綺麗で、いつまでも心に残るような言葉が沢山ちりばめられている本です。
この後に発表した作品も、強い中毒性のあるものばかりな作家さんですが、欲望バスはその中でもとくに痛くて綺麗な話が詰め込まれていると思います。
是非読んで見てほしいです。