メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー [DVD]
ヘビーメタルを社会現象と捉えて、真正面から社会の中でのメタルおよびその信奉者の立ち位置を探ろうという、メタル文化人類学ドキュメンタリー。
はっきりいって、誰にもお勧めできるという代物では到底ない。これを楽しめるのは相当コアなメタルファン、しかも長い年月にわたっての筋金入りの。
メタルが好きであるなら、あちこちで共感できるシーンがある。中でもハイライトは作者自身がもっともこだわったポイントであろうノルウェーのブラックメタルを取り巻く状況。音楽の名を借りて、殺人や教会放火が正当化されうるのかというのはいささか重いテーマではあるが、今のメタルのひとつの側面を語るにははずせなかったのだろう。個人的にはメタルと人種差別なんてテーマももっと掘り下げて欲しかったが、ボーナスとあわせてこれでも相当なボリュームであり、そのあたりはできれば続編を期待したいところではある。
ボーナスDVDもいちいち貴重で、本編を理解する手助けになるばかりか、モーターヘッドのレミーなどボーナスのほうが数倍素敵!(素敵すぎて本編ではカットせざるを得なかった?)
メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー [DVD]
とにかく特典ディスクが充実しています。
というより、日本のメタルファンなら特典ディスクがないといまいちなんじゃないでしょうか。
レギュラー版は4000円を超えていて手が出せずにいましたが、1500円なら買いです。
アクシデント・オブ・バース
1997年、Bruce Dickinsonの4thアルバムです。
MAIDEN在籍中の「Tattooed Millionaire」といい、脱退後の「Balls to Picasso」「Skunkworks」といい、
何がしたいのかよく分からなくて悶々とさせられましたが、この作品で見事にメタルへ回帰します。(ジャケはいまいちだけど)
ある種、腹を括った作品とも言え、リスナーの鬱憤を晴らしてくれる傑作です。
Bruceが、これまでMAIDENで培った感性が十二分に楽曲に投影されており、MAIDEN風なパワーや暗さが、あちこちに感じられます。
Roy Zの楽曲への貢献・充実したギターワークもいいのですが、
やはり、Adrian & Roy Zというギターが2本になったのが、一番嬉しいです。
勢いのある"Freak", MAIDEN的な暗さを含んだ6分長の大曲"Darkside of Aquarius", MAIDEN風・疾走チューン"Road to Hell",
ピアノから始まるドラマチックなバラード"Man of Sorrows", Heavyサウンドで突進していく"Accident of Birth"
アコースティックでの叙情的なバラード"Arc of Space"。。。などなど、気に入ってます。
「聴く人によって好きな曲が変わるのではないか?」と思えるくらい、楽曲が充実してます。
演奏は、
Bruce Dickinson (Vo), Adrian Smith (G) のIRON MAIDEN組・2人、
プラス、Roy Z (G, Mellotron, Piano), Eddie Casillias (B), David Ingraham (Dr)のTRIBE OF GYPSIES・3人
。。。という「MAIDEN & TRIBE OF GYPSIES複合体」のようになってます。
「Bruce Dickinsonファンで未聴の人」は、是非、聴いてみてください。
また、「IRON MAIDENファン」にも、聴いてもらいたいです。
(参考)
日本盤は、ボーナストラック「Ghost of Cain」収録。
外盤で、2枚組も出ています。
ベスト・オブ・ブルース・ディッキンソン
2001年発表のソロ初のコンピレーションアルバム。
2枚組 26曲
Disk1
過去5作のスタジオ・アルバムとライブ・アルバムからの選曲+新曲『#01Broken』『#08Silver Wings』の2曲を加えた内容。
Disk2
オリジナル・アルバム未収録曲、未発表曲、未発表ヴァージョンを収録した内容。
Bruce Dickinsonの魅力を十分感じることができるはず。
ロック好きならどなたでも楽しめることと思います。
ティラニー・オブ・ソウルズ
IRON MAIDENのシンガー、ブルース・ディッキンソンのソロ作。2005作
2000年のメイデンへの電撃復帰後、初となるソロアルバムで、
内容もIRON MAIDENを思わせるドラマティックなメタル作品だ。
ブルースのシンガーとしての力量は言うに及ばず、
ロイ・Zのプロデュースのもと仕上げられた楽曲はどれも質が高く、
メイデン調のメタル曲から、バラードまで起伏に富みながら、見事な出来ばえだ。
曲によってはなにげに効いているシンセワークも含めて、アレンジの巧みさも光り、
ジャケやブックレットの悪魔の寓話的なイラストなど、作品としてのコンセプトも「らしい」仕上がりだ。