Chocolate City
名盤。P-Funk特有の古典的な雰囲気が残っている。曲のアレンジにもうっとりしてしまう。ブーツィーはもちろんのこと、やっぱりオムツ男ゲイリーのギターは最高。とにかくFunkyでかっこいい。PARLIAMENTのアルバムはどれも個性があって楽しませてくれるが、個人的にはこのアルバムがベストといえる。ただ、何度もリピートして聞くとバカにされてるような気分に陥るから要注意!
P-Funk Earth Tour
“MOTHERSHIP CONNECTION”前後、PARLIAMENTがぶっ飛ばしていた時代の集大成的ライヴ。よくライブの名作●選なんて企画が雑誌であると、必ずといっていいほど登場する作品。まさしくスタジオ盤でのある意味での緻密さ(?、まあ凝った作りにはなっていますが…)が、とても開放的な雰囲気になっていて会場のノリ、大きさまで感じられる何となく空間、空気というか熱気が思いっきり伝わってくる高揚感のある仕上がりになってます。
ハードロックとか激しいジャズのようなノリではありませんが、濃い?重い?というか、ブラックの置かれた環境の鬱憤を抑えて計算してからバカやって晴らす、みたいなところを感じてしまうのは私だけでしょうか。
この時期のPALIAMENT名義での主要曲はほぼ網羅、そういった意味でも一度Pに浸ってみたい方はもとより、ブラックミュージックそのものを追求してみたい方は決して避けて通れない作品だと思います。
スタジオ盤はまあまあそれなりのクオリティーは保っていると思われ、こちらも予算の許す限り必聴ですよ!まずは、ここでもおバカなジャケットに惑わされず、食わず嫌いせずに聴いてみてほしい作品です。狙い、というかコンセプトなのかもしれませんが、もうちょっとコレ、なんとかならんですかねえ…。これはこれでいいんでしょうか…。P-FUNKどん漬かりの時期があった私にとっては、これが多くのリスナーを引かせてしまう要因になっているような…。もったいない気がチョットしてます。
Mothership Connection
Parliamentの最高傑作"Mothership Connection"。このアルバムを始めて聴いた時、腰が砕けそうになった。Funkという音楽を彼ら一体の思想として、エンターテイメント性と芸術性を混同させたとてつもないアルバム。
混沌とした強烈なファンクグルーヴの上で、元JB'sのホーン隊が華やかでドラマチックな色を飾る。Jazzyなフレーズを叩くピアノと近未来的な音色を発するシンセサイザーが曲のイメージを描き、Pファンク軍団の暑苦しい声が飛び交う。曲やアレンジの構成はとても緻密に、でもリスナーの高揚を促すファンク本来のサウンドはまるで衰える事を知らない。こんなものを創り出したGeorge Clintonは正直凄い。
そしてこのアルバムから始まる、ファンクを世の中に広めようとするスターチャイルドと、それを阻止しようとするサーノウズ・ドゥヴァイド・オブ・ファンクが巨大な大宇宙を背景に抗争を拡げる様は痛快なエンターテイメントでもあるし、黒人社会から見た白人社会に対する大きな皮肉であるようにも捉えられる。このアルバムの裏表紙に写るClintonとUFOが、黒人街(ゲットー)であるのも意図的なものにも思えてくる。
とにかく全ての曲が名曲で、とんでもなくファンキーで、何度も何度も聴いたけれど未だに飽きる事も無く聴くたびに気持ちよい高揚感に満たされる。語りで始まるクールな"P.Funk (Wants to Get Funked Up)"に哀愁漂うドラマチックなアレンジが魅力的な"Mothership Connection"。鋭くてゴリゴリしたスラップベースが魅力的な"Give Up The Funk"。こんな音楽を広めようとするのなら、両手を上げてスターチャイルド達の応援をしたいなと思うのであった。
Mothership Connection Live 1976 [DVD] [Import]
以前ヤフオクで手に入れたDVDに比べれば、画像、音とも10倍はましでした。
固定カメラで撮っているので見やすかったのですが、カメラが、アップにこだわっていて、
ステージ全体の映像がほとんど無いのが残念でした。1曲ごとに、ちゃちな映像と画面を暗転させるのも不要。こっちは少しでもライブの画像見たいのに。
とは言っても、当時の彼らのライブ映像を見たいと言う人にとっては及第点では。
ただし、しらふで見るのはやめといたほうがいいでしょう。音や画像の粗さにいらだつかも。
酔っ払って見るには最高のビデオです。
ハリスおばさん国会へ行く (fukkan.com)
またも嬉しい続編の復刊!
パリ、ニューヨーク、ソ連時代のモスクワと大冒険を繰り返してみんなを幸せにしてきたアダアリス婆さんがついに地元ロンドンはバタシー区選出のコクニー種族で初めての国会議員に当選!
内容は読んでのお楽しみを奪いたくないのでネタばらしはしません。
またもや見かけ上はアンハッピーエンドです。本シリーズの他の作品と較べてギャリコの残酷さが出てきています。対象読者年齢もやや年長者向けかもしれません。ギャリコのシャボン玉ピストル(これも絶版中)に近いような、主人公を残酷に苦しめるような結末です。
疑うことを知らない心の綺麗なアダアリスが、お人よしを利用しようと言う邪悪な存在の餌食にされてしまう。かわいそうです。酷過ぎます。
結末はシンプルでもストレートでもないです。成人にとっても大変考えさせられてしまう状況です。騙されて利用されて傷だらけになったおばさんはどうするの?見事な結末は読んでのお楽しみ!私はキリストの受難劇映画「最後の誘惑」を連想してしまいました。