あたしの街、明日の街
作詞を本人が手がけているが、本人の言葉が等身大のメッセージとして聞き手に届く歌い方をする。
技法じゃない。天性の美声でもない。ハートでぶつけてくるタイプ。
同世代の人は共感を、年上の人は昔の自分を感じられると思う。
彼女のメッセージをもっと聞き込みたくて何度も聞いてしまう。
お勧めです。
夜叉の瞳 (少年サンデーコミックススペシャル―高橋留美子人魚シリーズ 3)
一話目の「舍利姫」は戦国時代が舞台になっています。 人魚の肉を食べ500年も生きる主人公、勇太が見せ物市の娘、なつめとの悲しい出会いの話なのです。 しかし、この話は父親のエゴも描かれた作品です。 なつめは昔、戦で命を落としてしまい悲しんだ父親はなつめを人魚の肝で生き返らせます。 生き返ったなつめは元の人間とは変わりないのですが、食人鬼になってしまいました。 いくら、子をなくしたとは言えど父親の行動は…。 それは最後で分かります。次の「夜叉の瞳」では悪魔ばりの野郎、新吾が出てきます。こいつは悪人の度を軽く越しています。
最後の「最後の瞳」という話は母親の愛情を描いた作品でありますが、この作品は何処か悲しさがあります。母親と父親の愛情はやっぱり違うんですね。
怖い系の苦手な人にはオススメ出来ませんが、留美子ファンなら読んでみてください。
PICORINPIN(初回生産限定盤)(DVD付)
彼女の歌と声はいい。今の力を出し切っている感じがする。
プロデューサーやバックミュージシャンが多岐に渡るため、曲ごとに高橋瞳への思い入れの強さや距離感の違いを垣間見るようだが、全体としてはちゃんと形になっている。
逆に、Fire Ball以外は通して聞かないと良さがわかりにくい。ピエロッティの後半からプールサイドまでがピークだと思うが、そこから最後のお天気雨までダレずに終わっている。よし、もう一回!と思わせる何かがある。今後も楽しみだ。
同窓会~ラブアゲイン症候群 DVD BOX
ふた昔前には主婦向けに昼ドラというカテゴリがあり、(いまでもあるが)出し物は純愛系メロドラマやよろめきドラマと相場が決まっていた。本作はそれら古典的手法のDNAを受け継ぐモノである。
しかしながら最新のドラマらしく、先の読めないストーリーでスピード感もあり、あまりどぎつい描写もなく、最後までそれなりに楽しめた。さすがに「それはないだろう」というツッコミを入れたいところもあるが、ありえないことやできないことをやるのがテレビである。(笑)
40歳代は容姿や体力の下降線を痛感するだけでなく、仕事も先が見えはじめ、プレッシャーや責任、さまざまなストレスが倍増する世代。その反面、「最後のチャンス」に対する希望や未練(笑)だけは大きくなる世代・・・・。
昔の同級生と再会したら、どうなっているのか。はたして自分は勝ち組なのか負け組なのか、どういうポジションなのだろう・・・。その審判が「同窓会」なのではないでしょうか?。かっての友人や初恋の相手との微妙なバランスも蒸し返され、負け組は見栄や嘘の底なし沼に沈んでゆく・・・。という導入部がめちゃくちゃウマイ。
第一話のしょっぱなから、住宅ローンが払えなくなり、未練たらたらで自宅売却、同窓会の会場でドレスを万引き・・。というただならぬ状況で始まり、画面にグイグイ引き込まれる感覚は、さすがに脚本も役者もうまい。また、お約束の「すれちがい」は携帯電話の時代では無理があるが、怒った亭主に携帯電話を解約されるという強引な手法で実現している。
いちおう宮沢朋美役の黒木瞳さんの目線であるから、主役なのだが、オープニングのクレジット(デカ文字)でベテラン四人の名前が並列表示されるから、同列の主役が四人いるといえる。いずれも80年代、90年代にはトレンディドラマの主役を颯爽とやっていた個性派であるが、それぞれが珍しくイタイ役を演じている。特に斉藤由貴さんのイタイ役はベッドシーンともども大変珍しい。これに見劣りしないのが、黒木瞳さんの失業中のイタイ夫役の吹越満さんです。学歴ひけらかすばかりで、プライドだけ高くて使えないうえ、妻の浮気を察知して、拗ねたり、取り乱したり。「あんたは小学生か?」といいたくなるようなテンションの高さは90年代のドラマの佐野史郎さんみたい(笑)でした。あと、浮気相手の高橋克典さんの奥さん役だった須藤理彩さんは、家庭を守るための「鬼気迫る必死の形相」がマジ怖かった。NHKの連ドラでヒロインをやっていた方だけに本当に芝居のうまいかたです。