愛の狩人 [VHS]
とにかく映画1000本くらい見たのかな?「愛の狩人」ほど衝撃を受けた映画はない。私の中学生からのセクシーアイドルでお色気攻撃の絨緞爆撃で第一志望の早稲田の政経や一文を落ち滑り止めの二文と社会科学しか受からなかったほど。時には苦痛なほど大好きなアン=マーグレット。1960年代はヌードは絶対になかった。それがニクソン政権のポルノ解禁である。この映画を見たのはマルクス主義学生同盟に加盟書を書いていたときだから1971年か。とにかく他の奴らにアン=マーグレットのヌードを見せたくなかった。もう呆然としたな。ビデオで見直すとキャンディス・バーゲンも出ていたが憶えていないほど。バーゲンも嫌いではないが。Aさんに「好きな女優は誰?」と聞かれて即座に「アン=マーグレット」と答えたら「ふーん 」と意味深な微笑み。たぶん「いやらしい」という意味でしょう。女性から見るとアン=マーグレットは「淫蕩な」イメージがある。口元が。「キャンディス・バーゲン」と答えるべきだった。
Across America [DVD] [Import]
アート・ガーファンクルのライヴを収録しています。
サイモン&ガーファンクルの曲もやっていてお勧めです。
この価格でこの内容!満足のいく1枚となっています。
リージョンフリーなので日本のDVDプレーヤーやPS2で観れます。
収録曲:
A Heart in New York
Poem on the Underground Wall
Scarborough Fair
Homeward Bound
Cecilia
Cryin' in the Rain
El Condor Pasa
All I Know
Bright Eyes
Bridge Over Troubled Water
Mrs. Robinson
Feelin' Groovy
April Come She Will
The Sounds of Silence
Grateful
Goodnight My Love
天使の歌声(紙ジャケット仕様)
アート・ガーファンクルのソロ第1作。S&G時代は声は美しかったもののリード・ヴォーカルをとることが少なかったので、若き日のガーファンクルの歌声を堪能できるアルバムとしてガーファンクル好きには必須の1枚だ。
基本的に自分で歌を作るわけではないガーファンクルなので、ここに収められた曲も全て他人の手になるものだが、その選曲がなかなか興味深い。
2、5、9曲目のトラディショナル・ナンバーやバッハのメロディを使用した曲などは、S&G時代にもガーファンクルがそうした音楽を好んでいたので当然と思われるし、1曲目のポール・ウィリアムズ&ロジャー・ニコルズのナンバーもそれほど意外性はなく、容易に想像できるとおり見事な歌唱を聞かせる。6曲目と10曲目のジミー・ウェッブも、この後ガーファンクルがお気に入りのソングライターとしていくつも曲をレコーディングすることになるのを知っている現在からすれば、順当なところで、やはり見事な歌唱を聴かせる。
だが、3曲目のヴァン・モリスンや4曲目のランディ・ニューマンは少々意外な感がある。しかし、ヴァン・モリスンの力強さやランディ・ニューマンの毒気を含んだ哀愁はかなり削がれてしまっているので彼らの熱狂的なファンには不満かもしれないものの、ガーファンクル流に洗練されこのアルバムのガーファンクル独自の世界に見事にはまっている。
さらに、S&G時代に歌った「コンドルは飛んでいく」を演奏していたロス・インカスのリーダーだったホルヘ・ミルチベルグが作った7曲目(バックはフォルクローレ風の演奏でチャランゴをミルチベルグ自身が演奏しポール・サイモンもギターで参加しているとのこと)、アフリカンのオシビサというグループの曲である8曲目などは、ガーファンクルの音楽趣味の幅広さを感じさせて興味深い。ワールド・ミュージックへの傾倒といえば『グレイスランド』などの傑作を生み出したポール・サイモンのイメージが強く、今では音楽性にかなりの違いがあるようにも感じられるが、この時期にはサイモンだけでなくガーファンクルもそうした音楽への興味をかなり示していたのだ。しかも、解説によれば、7曲目はサイモンがガーファンクルに推薦した曲だという。S&G「解散」後数年という時期での二人の関係や音楽性が決定的に離れていたわけではないことがうかがえて興味深くもある。
さらに、このアルバムの収録曲について解説に書かれていない情報を追加しておく。
まず、2曲目はガーファンクルとサイモンがともに若い頃大いに影響を受けたエヴァリー・ブラザーズも歌っていたトラディショナル・ナンバー(『エヴァリー・ブラザーズ+14(K2HD/紙ジャケット仕様)』に収録)で、愛する人を殺害した男がこれまでを回想しながら絞首台に向かうという内容の歌。奇しくも今年(2012年)出たアイリッシュ・トラッドの大御所ザ・チーフタンズのアルバム_Voice of Ages_に、近年注目されているボン・イヴェールとザ・チーフタンズの共演版が収録されている。
5曲目の「木の葉は落ちて」はフランス語で歌われるハイチ民謡ということだが、実はS&G時代にも取り組んでいて、サイモンのアコースティック・ギターのみを伴奏にしたデモ・ヴァージョンが現在では『明日に架ける橋』のボーナス・トラックとして聴ける。
6曲目は後に_Up ’til Now_にジミー・ウェッブのピアノのみを伴奏にした89年録音版が収録されることになる(今回同時にリリースされた2枚組ベスト『ザ・シンガー』にはそちらが収録されている)が、こちらはストリングズも加わっているし、アレンジも多少異なっていて、ガーファンクルの声も若い。どちらが好きかは人によるだろう。
9曲目はこれまたエヴァリー・ブラザーズも歌ったトラディショナル・ナンバー(『ファビュラス・スタイル・オブ・ザ・エヴァリー・ブラザーズ+14(K2HD/紙ジャケット仕様)』に収録)だが、これまた奇しくも今年出たボブ・ディランの新作『テンペスト』中の「スカーレット・タウン」の下敷きになっている曲でもある。「スカーレット・タウン」を聴いていると、“in the month of May / Sweet William on his death bed lay”といったフレーズが出てくる。
なお、ボーナス・トラックは、「青春の旅路」シングル・ヴァージョン(イントロがなくいきなり歌から始まる)とシングルのみで出た「セカンド・アヴェニュー」。
今回のリイシューの残念な点をあえて挙げるとすれば、その「セカンド・アヴェニュー」がかつてベスト盤に収録されたヴァージョンで、シングル・ヴァージョンではないという点と、「木の葉は落ちて」のフランス語の歌詞が今回も「省略」されてしまったことくらいか。(S&Gヴァージョンの方では、「聞き取りによる」となっていて正式なものではないようだが、フランス語の歌詞と訳詞が掲載されているというのに…。)しかし、最新リマスター+美しい紙ジャケ+Blu-spec盤+復刻版ポスター(ミニサイズ)付き+「セカンド・アヴェニュー」が(シングル版ではないとは言え)また聴けるようになったこと、といった点を考慮すれば、アルバム自体だけでも星5つに値するというのに減点するほどのことではない。
シザーズ・カット~北風のラストレター(紙ジャケット仕様)
アート・ガーファンクルのアルバムの多くを後追いで聴いた私にとって、このアルバムは、ソロ第1作『天使の歌声』とともに近所の図書館からLPを借りてきた、ガーファンクルのソロ作中最初に聴いた2枚のうちの一つだ。それをきっかけにガーファンクルのソロを次から次へと聴くことになったのであり、このアルバム自体も今に至るまでお気に入りの1枚となっている。
そのときに聴いたのは、今回リイシューされたものと同じ曲順であった。この曲順は、このアルバムが出た当時日本盤はUK盤と同じ曲順となっていたためで、US盤では「ロマンス」が外されて「ブライト・アイズ」(UKでシングル・ヒットした『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』という映画の主題歌でUK盤および今回のリイシューでは『フェイト・フォア・ブレックファスト』に収録)が入れられていたわけだが、自分の頭に刷り込まれているのはこの曲順なので、そのとおりにリイシューされたのは嬉しい。このアルバムの曲はほとんど全て独特の雰囲気があるので、これのために製作されたわけではない曲がねじ込まれるのはあまり好ましくない。
このアルバムは、朝からずっと静かに雨の降る一日に聴きたくなるような、静かで穏やかでウェットな美しさをたたえた曲の数々で構成されている。これは、厳かな顔をしたガーファンクルの白黒写真のジャケットとあえて顔を映していない女性の写真の裏ジャケットと同様、当時の恋人ローリー・バード(今回同時に発売された2枚組ベスト『ザ・シンガー』に収録されたS&Gナンバー「四月になれば彼女は」に寄せたガーファンクル自身のコメントでただ一言“Dedicated to Laurie Bird”と書かれている女性で、アルバム『ウォーターマーク』のジャケット写真を撮った写真家でもあった)の自殺が色濃く影を落としているためだろう。このアルバム自体も、ローリー・バードに捧げられている。比喩的な意味でも、まさに人生の「雨の日」の音楽でもあるのだ。
だが、その中で1曲だけ少々場違いな感じのする曲がある。唯一比較的アップ・テンポでポップな「北風のラストレター」(“Hang On In”)だ。私は、初めてこのアルバムを聴いたときにはこの曲をとても気に入ったのだが、このアルバム全体を好きになるにつれ、むしろないほうがよいのではないかという感じを抱くようになった。曲自体が悪いわけではない。全体の雰囲気にいまいち合わないのだ。試しにこれを外して聴いてみると、アルバムの統一感が増して、その静かで穏やかでウェットな美しさにどっぷりと浸って聴き入ってしまう。今回のリイシューでは新しい解説がつけられていてその中に言及がないので確認できないのだが、たしか以前の解説では、この「北風のラストレター」は、ヒットしそうな曲がなかったのでレコード会社の意向で人気の出そうな曲を加えろということになって加えられたというようなことが書いてあったように思う。だが、アルバム全体のことを考えたら、この曲はシングルのみの発売にしてアルバムには入れない方が良かったのではないかと思う。
ともあれ、このアルバムは素晴らしい。ほんの一部分だけとはいえサイモンとのデュエットが聴ける美しい曲「美しき若葉の頃」(“In Cars”)などもあるもののアルバムとしてはヒットしなかったようだが、個人的にはおそらくガーファンクルのソロ・アルバム中でこれまでに最も多くの回数聴いた作品だ。今回、2012年最新リマスター+紙ジャケ(写真が美しい)+高音質Blu-spec盤として、さらに当時のLPの内袋や発売当時の日本盤につけられていた帯も再現した形でリイシューされたのは嬉しいかぎりだ。
キャッチ22 [DVD]
第二次大戦。イタリアに展開する米軍爆撃機部隊。司令官、パイロット、軍医…一癖もふた癖もあるキャラクターたちが、不条理な戦場で怪しく生き、また死んでいきます。そしてその戦場を支配するルール「キャッチ22」とは?
かなり強烈な戦争ブラック・コメディです。
原作も素晴らしい不条理小説ですが、時系列を狂わせまくったこの不可思議な小説を、ある程度忠実に映画で再現しているのは凄いと思います。『メメント』やD.リンチ監督の時系列混乱系の作品が好きな方なら、ぜひお薦め。
重いのか軽いのか、まじめなのかふざけているのか、このスカッとしない不条理さは、とにかく見ていただくしかないものです。
また、映画にはB-25爆撃機の実機が登場し、その出撃シーンは壮観。ヒコーキ・ファンにも。