ムービー~ザ・ベスト~
1曲目のティモシー・B・シュミットの「ソー・マッチ・イン・ラブ」は数あるカヴァーの中でも最高のヴァージョンじゃないだろうか。1人多重録音によるコーラスが素晴らしく、クセの無い透明なヴォーカルが曲にピッタリだ。これ1曲でも買う価値があると思うが、他の選曲も素晴らしく、一生手放せないCDとなるのは間違いない。
テル・ミー・ザ・トゥルース
これはロックアルバムではないし、
音がなにしろ古い。
が、曲のよさで古さをカバー。
特にSomething Sadがいい。
佐藤竹善バージョンのテンポのほうがいいのかもしれないが、
この声も悪くない。
イーグルスのベストに入っていても納得の傑作だと思う。
これ1曲のためだけにも買う価値はある。
Something sad is something good!
ドン・フェルダー自伝 天国と地獄 イーグルスという人生
イーグルスを知っていても、ドン・フェルダーを知っている人は少ないかもしれません。
でも、あなたがもし、イーグルスのファンだったら、いや、ロックバンド自体に興味のある人ならば、
読んでみることをお勧めする本です。
この本には、沢山の驚きが詰まってます。
まず、最初に感じるのは、 本の冒頭に書かれた、ドン・フェルダーの謝辞で、ドン・ヘンリーとグレン・フライ以外のメンバーに感謝を述べている点で、「これは、メイン・ボーカリスト2名と確執があるんだな」ということです。
本を読み進んでいくうちに、その内容が明らかになりますが、これは、片方だけの言い分であるため、すべてを鵜呑みに出来るかどうかは、読者の判断になるでしょう。
それ以外の驚きは、オリジナル・イーグルスのメンバーであるバニー・レイドンとドン・フェルダーが、昔からの友人だったこと。 また、あのデュアン・オールマンにスライドの弾き方を伝授されていたこと。 フリートウッドマックを脱退した直後のピーター・グリーンを下宿させ、ひょっとしたらバンドを組んでいたかもしれないこと。などなど
その他にも、家族と離れてツアーに廻る(ロックバンドのさがとも言えますが)つらさ、家族愛との間で生まれる葛藤を描いたすばらしい物語でもあります。
最後まで、飽きることなく読みきれること間違いありません。
エクスパンド
再結成イーグルスの2枚組新作アルバム『ロング・ロード・アウト・オヴ・エデン』で相変わらずのティモシー節を披露していた彼が2009年に出した新作ソロ・アルバムだが、実を言うと私はしばらく買わずにいた。かつては彼のハイトーン・ヴォイスと美しい曲が大好きだったのだが、ポコ、イーグルス、ソロ作品などをある程度聴いてくると、どうも彼の曲にはヴァラエティが少なく同じような感じの曲が多い気がしてきて、少々飽きが来たのだ。さらに、ソロ・アルバム『テル・ミー・ザ・トゥルース』のいかにも時代におもねったような打ち込み系の音作りにがっかりしたこともあり、その後は気持ちが離れて、今回もあまり買う気が起きなかった。それが最近になってふと聴いてみたくなって購入したのだが、これは思っていたよりはるかに良いアルバムだ。
アコースティックでブルースっぽい(といっても彼のことだからドスのきいたブルースではない)1曲目からとても良い雰囲気で、その後もアコースティックの曲もエレクトリックの曲もティモシーの魅力に溢れていて、そのまま最後まで聴いてしまう。やはり彼には、安っぽい打ち込みサウンドより、彼自身のギターやベース――曲によってはパーカッションなどまで含め全ての楽器を彼が演奏していたりもする――と腕達者な仲間たち(この作品にはヴァン・ダイク・パークスやガース・ハドソンらも参加している)の作り出すシンプルだが奥深い人間的な音の方が合っている。そして、そうした原点回帰したようなサウンドが、還暦をすぎても柔らかく美しい彼の声と相まって、このアルバムを久々の快作としている。(原点回帰といえば、5曲目は彼の半生を振り返った歌だし、最後の曲にボブ・ディラン作の「ゴーイング・ノーウェア」を思わせるところがある――私が思い出したのはザ・バーズ版だったが――のも興味深い。)日本盤は高音質SHM−CD。
シネマ~フォーエバー・ベスト~
このサントラのオムニバス、なかなかいい。なんといっても、ティモシーBのソーマッチインラブが最高だ!この曲のカバーは数多いが、ティモシーのカバーは素晴らしい。実にセンスが良い。ハーモニーが洗練されていて、何度聴いてもソーマッチな感じなのだ。