真珠の耳飾りの少女 通常版 [DVD]
先に通常版を買ってしまい、おしいことしました。
コリンファンには必見の特典ディスクです。
何といっても、映画製作にかかわった人たちの話が聞け、
よりいっそうこの映画を堪能できます。
Art 1 誰も知らない「名画の見方」 (小学館101ビジュアル新書)
上質な紙質でオールカラー、掲載作品はそれぞれの画家の代表作であり、なにより筆者が西洋美術史の第1人者で権威の高階秀爾氏ですので、悪いはずはありません。
比較的手に取りやすい新書版で、美術を好きになるような本の出版は嬉しい限りです。これから西洋絵画に触れてみようという若い世代の方にまず手に取って欲しい内容ですし、古今東西の作品と美術館で対峙した美術愛好家の人にもお勧めします。知っているようで気付かなかった名画のツボを分かりやすく説明してあるわけですから。
読みやすく、無駄な文章はありません。それでいて、ハッとするような切り口で解説がしてあり、美術解説書にありがちな難解な言い回しは皆無ですので、ずっと読み継がれていく名著の誕生だと思いました。岩波新書の名著『名画を見る眼』と同様、多くの美術愛好家を生み出す作品でしょう。
個々の画家の解説に触れると長くなりますので、1つだけ具体的に感想を。
13ページに表紙にも使用されたフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が掲げてあります。フェルメールの素晴らしさはまさしく「光の効果」を上手く描写した点にあるわけですが、この「少女」の目に描かれた白い点に着目して興味深いお話が掲載してありました。この「不自然で人為的な」光の効果が観る者を惹きつけるという説明はまさしく目から鱗でした。当方も数年前、大阪市美術館の雑踏の中でこの作品と対峙し、画集とは比較にならない目の輝きに見入ったものです。そのわけがここに書かれていました。流石です。
高階秀爾氏は、国立西洋美術館館長などを経て、現在は大原美術館館長で、東京大学名誉教授です。高階氏の過去の多くの名著に触れてきた者に取って、これからも多くのことを御教示いただきたいと願っています。
本書の内容を下記に掲載します。画家の特徴と素晴らしさを簡潔明瞭に説明した項目名だと評価していますので。
第1章「もっともらしさ」の秘訣
白い点ひとつで生命感を表現したフェルメール
見る者を引き込むファン・エイクの「仕掛け」
影だけで奥行きを表したベラスケス
第2章 時代の流れと向き合う
激動の時代を生き抜いた宮廷画家ゴヤ
時代に抗った「革新的な農民画家」ミレー
時代を代弁する告発者ボス
第3章 「代表作」の舞台裏
いくつもの「代表作」を描いたピカソ
タヒチでなければ描けなかったゴーガンの「代表作」
2種類の「代表作」をもつボッティチェリ
第4章 見えないものを描く
科学者の目で美を見出したレオナルド・ダ・ヴィンチ
人を物のように描いたセザンヌの革新的な絵画
音楽を表現したクリムトの装飾的な絵画
第5章 名演出家としての画家
依頼主を喜ばせたルーベンスの脚色
演出した「一瞬」を描いたドガ
絵画の職人ルノワールの計算
第6章 枠を越えた美の探求者
女性の「優美な曲線」に魅せられたアングル
見えない不安を象徴したムンクの「魔性の女性像」
イギリス絵画の伝統を受け継いだミレイ
第7章 受け継がれるイメージ
カラヴァッジョのドラマティックな絵画
働く人々を描いた色彩画家ゴッホ
西洋絵画の歴史を塗りかえたマネ
第8章 新しい時代を描き出す
人間味あふれる農民生活を描いたブリューゲル
新しい女性像を描いたモリゾ
20世紀絵画の預言者モロー
1000Pジグソーパズル 真珠の耳飾りの少女(フェルメール)
単純にこの絵が好きで買いました。外枠を組んだ後人物に取り掛かりましたが、これが意外に難しい。
目にする分には至高の名作ですが、これがパズルのピースになると超難物です。上着の部分だと思っていたら
顔の影だったり、顔ピースだと思ったらターバンだった、なんて事がしょっちゅうでした。
この間に、ネットで「難しいパズルの取り組み方」のようなものを探したんですが、結局最後に頼れるのは
「根気」のようでした。そんなことで一念発起し、残った部分は総当たり(つまり片っ端から嵌めてみる)で
ひたすら黒いピースを片付けました。今この少女は無事寝室の壁に陣取り毎朝私に微笑んでくれています。
・・キモい感想はともかく、これからこの作品に取り組む方の為に作業手順(注意点?)を提示したいと
思います。あまり要領のいいものではありませんが、参考になれば幸いです。
1.外枠:これは特に問題ないと思います。
2.人物:青ターバン→顔→襟→服 をおすすめします。似たような色が多いので、これはこの部分だとあまり
決めてかからないほうがいいです
3.背景:黒いピースばかりです。まず変形ピース(凸ばかり等特徴的なやつ)だけ集め、合いそうな所に
当てはめていく。とはいえ一気に変形ピースばかり片付きません。ある程度片付いたら一旦休止して
心身ともに充実している時に残りを総当たりで片付ける。
最後に余談ですが、最近ではピースの裏にマークが印刷されているものがあるようです。
(上段●、中段▲、下段■という具合です)これがこの作品にもあったらなあ、とつくづく思います。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。
フェルメールへの招待
フェルメールのファンならずとも美術愛好家であるなら是非読んでほしい一冊である。
これは単なる画集ではない。
フェルメールの絵画の一点一点について詳しく解説されているが、それはいつ頃の作であるというような一通りの解説ではない。
時には絵画の一部をアップにして、また時には絵画全体に描かれている物が何かについて極めて詳細に解説している。
光の描き方、配置されているものの意味あいなど、フェルメールの作画の意図まで読み解いていく興味深い内容となっている。無論、部分的には著者の独自に解釈も含まれてはいるだろうが、絵画(特に西洋絵画)はどのように見るべきものであるかを教えてくれる名著である。