ヘヴィ・メタル・ビ・バップ
初めて聴いたときはとにかく度肝を抜かれた
78年にライヴ録音された伝説的名盤の本作。
曲はそれまでのスタジオ録音3作に入っていたものがほとんどだけど、
ジャズとロックとファンクが一体化したメカニカルかつダイナミックな
サウンドはさらにスケールアップした形のライヴ・パフォーマンスになっていて、
これぞ究極のブレッカー・ブラザーズといえる壮絶な演奏を繰り広げている。
なかでもランディが作曲した「some skunk funk」は一番の人気曲で、本作の目玉といってもいい。
切れのいいホーン・アンサンブルと強力無比なソロ、怒濤(どとう)
のように襲いかかるアグレッシヴな音の洪水に、ただただ圧倒されるばかりだ。
また、アルバムの冒頭からベースのニール・ジェイソンがヴォーカルも披露するロック曲だし、
いきなりこういう曲から始まるのもすごい。
「some skunk funk」におけるマイケル・ブレッカーの長尺ソロはとにかく必聴!
テナー・サックスの超絶テクのオンパレード。
演奏力も抜群でザッパ・バンドのリー・ボジオが叩きまくり演奏陣を引っ張る。
ハードロック的で聴きやすいが、
異常にテンションの高いプログレという趣もあり、構成の凄さにも驚かされる
サム・スカンク・ファンク [DVD]
待ち望まれていた2005年リリースのCDの映像作品。まさかDVDが出るまでにマイケルが亡くなるとは思ってもみませんでしたが...。
CDとは大分曲順が変わっていますが、こちらが本当のようで、最初の4曲はマイケルは登場しません。とはいえ、全編ビッグバンドとの共演ということで、映像付きで見るとCDにも増して迫力満点。CDを持っていてもDVDを買い直す価値はあると思います。
が、残念ながら内容以外のところに問題があります。なんでインタビューに字幕がないんでしょうか。解説と一緒に訳は載ってるけど、これでは「日本語版」である意味がありません(バイオグラフィーは訳も無し)。どう考えても手抜きですが、そんなことで星を減らすのは悲しすぎるのでそのままにしておきます。
ザ・ブルー・マン
70年代の新進ミュージシャンのやる気満々の演奏が記録されている
貴重盤。硬質なカーンのギターの音質には好みが別れるところで
あるが演奏の一体感は素晴らしく参加者の全員が今でも第一線で活躍
していることも納得出来る。(グロルニックは癌で他界)
マイケルブレッカー、スティーブガッド、ウイルリ-の熱い演奏は当時のシーンの盛り上がりを醸し出しておりギターフアンに限らず1聴の価値あり。ぜひ聞いてみて下さい。またフォロンのジャケットも芸術性高く秀悦。カーンのCDジャケットはその殆どがフォロン作であり一級品であることも見のがせない。
スコア
その昔、ジャケ違いの輸入盤CD買った。LPがリリースされすぐ廃盤になって以来、実に30何年ぶりという再発だ。ほどなくKOCHとかいうところからオリジナル・ジャケの表紙デザインで北米でCD化。もともとジャケが好きだから欲しかったのでこれも購入。
それからほぼ10年たって漸く国内初CD化と来たもんだ。しかも値段はほぼ半分。複雑な気分ですな。
中身の演奏は大したものじゃないのだが、ソリッド・ステート原盤は名プロデューサーのソニー・レスターが作ったレーベルで、わずか数枚でこの世から消え去ったが、LPはいかすダブルジャケットとデザインの素晴らしさで、マニアからは垂涎の的になっていること知らんかね?
このほかジェレミー・スタイグやマイク・マイニエリなんかのアルバムもこのレーベルに吹き込まれているが、それらは小子はLPで持っているので個人的には別にCD化してくれなくてもいいが、欲しいという人はたくさんいると思う。
本アルバムは一連のアルバムの中でも最も中古LP店でもの凄いプレミアムがついていた。何せブレッカー・ブラザーズがブレークしていた頃で、その初リーダー作、しかもコリエルが入っているんだから当然だろう。だいたいこのジャケット見ただけでも欲しくなるでしょ。これがJAZZ・ROCKですよ。スーツ着た4ビートと全然違うんだから。
そういう事情を今の若いメーカーの方々はわかっちゃいないようだね。日本でも出すつもりだったのなら、もっと早くにお願いしたい。
ジャコ・パストリアスの肖像+2
ベースの表現力の凄さは当然なんですが、
この人は周りの音がとても見えていて、
いろいろなアングルから物事を見られる貴重な芸術家
だったように思います。
何で若くに他界してしまったのか、こんな人が
現代のテクノロジーを使って音楽を作れば
きっと、とんでもないものを作っていたに違いない。