海とあなたの物語
歌が下手なんですよ、この子。でも胸に響きます。こういう曲は小細工抜きに自分の持てるだけの力をぶつける彼女のようなヴォーカルでなければ表現できないでしょう。歌詞も曲も素晴らしいですが、すべて彼女のための曲と言った感じですね。文句無しの名曲です。
MATSU TAKAKO SINGLE COLLECTION 1999-2005
「夢のしずく」以降の曲を集めたシングルコレクションです。
丁度、松さんが作曲を始めたのが、「夢のしずく」の頃だったと思います。
今聴くと、チョット懐かしい感じもします。
その他にも、小田和正さんが書いた曲もありましたネ。
この6年間の「松たか子ワールド」をこのアルバムで振り返りたいです。
間違いなく、宝物になる1枚です。
父と娘の往復書簡 (文春文庫)
本書は初出が「オール読物」2006年5月号〜2008年4月号で、2008年10月に文藝春秋より単行本で刊行されたものを文庫本として再刊行されたものです。
娘から父への、湧き上がる気持ちを綴った手紙。
そして父から娘への返信。
という24通の往復書簡で、一冊に纏められている為、交換日記の様です。
娘との接し方に悩んでいる父親、または父親への感謝をどう伝えれば良いかが分からない娘さん(もちろんそうでない方々も)には、父娘(親子)関係を築き上げるヒントになるのではないでしょうか。
単行本には「あとがき」がありませんでしたが、本書には「文庫版あとがき」が掲載されています。
もちろん、お二人それぞれの。
to U
私は福岡県西方沖地震で被災した直後、偶然NEWS23でこの曲を聴きました。
今までミスチルはそんなに真剣には聴いた事が無かったのですが、
歌詞のテロップを見ているうちに大粒の涙がボロボロとこぼれました。
私は地震で怪我をした訳でもなく、自宅を失った訳でもありません。
なのに、また余震がくるかもしれないという不安感、
眠る時も目を閉じると揺れている様な感覚、そういう目に見えないものに
地震が来た後もしばらく悩まされていました。
そんな時に聴いたこの曲は、Salyuさんと桜井さんの歌声が本当に優しくて心に染みて、
こんなにも歌とは、言葉とは、力を持つものなのかと思いました。
災害の被災者だけでなく、悩んでいるのにいっぱいいっぱい我慢している人、
そういう方に是非聴いてほしい曲です。
Jewel Songs~Seiko Matsuda Tribute&Covers~
松田聖子ファンが、このトリビュート・アルバムを手に取るのかな、と思っていましたが、どちらかと言えば、歌っているアーティストに興味のある人のほうが多いように受け取りました。純粋な聖子ファンは、他の歌手が歌うというだけで聞かない恐れもありますので。
とはいうものの、面白い企画なのでじっくりと聞きました。
最初のYUKIの「秘密の花園」で驚かされましたね。ここまで崩されると別に何の曲でもいいわけで、そのアーティストのオリジナル曲を聴いているという感覚になります。当然、歌手には何の問題もなく、自己表現ですからこれも当然ありと受け止めています。これは企画や選曲したプロデューサーの好みや審美眼によるものだと思って聴きました。
20世紀を代表する「アイドル歌手」松田聖子の歌唱が耳についているものにとって、よほど自分の世界に持ち込まないと感動は薄いでしょう。奇をてらっても駄目ですから。
Coccoの「渚のバルコニー」はいいですね。聖子のイメージを壊さずに、かつ自分の色もだして雰囲気に溶け込んでいました。
LISA「あなたに逢いたくて ~Missing You~」も気に入りました。
作詞作曲の尾崎亜美「ボーイの季節」のセルフ・カヴァーは流石です。特徴ある歌唱ですが、松田聖子の持っている雰囲気との近親性を感じます。
デビュー以来、松田聖子と対比的に語られた中森明菜が歌う代表的なバラード「瑠璃色の地球」は以前からのお気に入りです。明菜が聖子のカヴァー曲を収録するのはこの企画が初めてで、以前auのCMソングに使われていました。全く違う音楽の世界を描いているのが素晴らしいところです。