イラクは食べる―革命と日常の風景 (岩波新書)
サダム・フセイン政権崩壊後、イラク政治は目まぐるしい変化を遂げている。イラクの歩みが、米の占領政策に大きく影響を受けているは紛れもないが、イラク国内の様々な錯綜する要素ー宗教、宗派、民族、部族、歴史、隣国との関係etcーを反映していることも事実である。むしろ、米軍が既に撤退した今となっては、イラクの命運はイラク人の手に委ねられている。
そのような問題意識を持つ者にとって、この本は、イラクの国内事情をコンパクトにまとめているので良い参考になる。また、イラク戦争後の様々な展開についての備忘録としての意味もある。
難点は二つ。
第一は、タイトルがmisleadingであること。食に関する記述は取って付けたようなものとの印象を拭えない。
第二は、おそらく著者は戦争後の米の統治政策に相当不満を持っているのであろう。本書の後半部分で特に感じたのだが、斜に構えた記述が散見され、論述の客観性に疑問を感ずるところもあった。イラクの専門家である著者としては、占領統治した米であれ、(著者の目には対米追随してサマワに自衛隊を意味も意味もなく派遣した)日本であれ、「イラクのことを良く分かっていない。イラクを歪めている。」との思いがあるのであろう。
現代大戦略 2005 ~護国の盾・イージス艦隊~
評価が低めなようですが、私的には満足しています。
まず、兵器数が多いことにビックリしました。世界各国の兵器を操れるのはおもしろいです。
さらに、生産タイプを自由にエディットできるのもおもしろかったですね。日本に空母を生産させたり、色んな楽しみ方があると思います。
マップもシナリオ・キャンペーン・ノーマルなど、多彩なものがあります。特に、誰かが昔作ったノーマルマップはおもしろいものが多かったです(地球全体で戦争や、ラーメンが戦場など)
ただ不満点は一つ、グラフィックがしょぼいところです。2Dにするにしても、もう少しリアリティがあっても良いとおもいます。
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一応ヒーロー、ポラットが活躍するという内容だが、そういう点では失敗している。
この男、度胸はあるが、敵にウラをかかれたり、準備不足だったりと意外に活躍していない。最後はしっかり戦ってくれるが、そことても機略で相手を倒すとかスカッとする演出にはなってない。
しかし、今の中東情勢を考える上ではなかなかのものだ。プロパガンダ云々されているが、アメリカ側の悪役・サムがキリスト教原理主義者で、実際にイラクで展開している傭兵会社「ブラックウォーター」のボスを思わせるキャラクターになっているし、彼らの行動を制止しようとしたアメリカ兵が殺されたりする場面などで「グエムル」なみの釣り合い(アメリカへの)は取っている。自爆テロに走る人間たちの描き方もリアルだし、イラク戦争は石油のための戦争でなく、あくまで宗教戦争としているのが面白い。つまりは経典の民、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の確執の物語としていうわけである。
アクションはクライマックスで「RPG」ががんがん飛ぶ銃撃戦で、これは迫力たっぷり。ああいう武器がこう使われるのかと感心をも。自爆テロのすさまじさも壮絶そのものだ。ただ意外に取っ組み合いの演出が弱い。
欠点はたしかにある。しかしそんなに言われるほど観て「反米」を感じたりはしない。今の注等状況のむずかしさを「娯楽」の形で公開した映画としては大いに注目すべき一本だ。
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自分たちは、日本人だ、
という意識を持ってドキュメントに
取り組んでいるのが凄い。
簡単にいうと、「イラクの敵側」なのですから。
無残なシーンが次々に映されていきます。
骨は折れる、脳は飛び出す、
ぺっちゃんっこ、バラバラになる、
黒焦げの死体となる・・・・。
これでもアメリカは正義なのか!!
監督が途中で怒って、米軍に食い下がるシーンがあります。
「ヤンキー・ゴー・ホーム」と、
ブルース・コバーンも歌っているではないですか?
心して観よう。正視に耐えないけど・・・。