生かされている私 --ナチュラリストの幸せ
女優・高木美保が、季節のサイクルを通して自然のぬくもりを語る。人間にはときに厳しさを教えてくれる自然。
その中で人としての関わり方を彼女なりに考えていく。
一つ一つのエピソードは簡潔で面白く書かれていて、すぐ読めてしまうので少しずつ読んでいくと深みがある本です。
彼女の考え方はとても温かくて、読んでいて優しい気持ちになれます。
木立ちのなかに引っ越しました (幻冬舎文庫)
田舎暮らしがしてみたいといっても、実際にやってみると大変だと思います。その点高木さんは、田舎の良いところだけをつまみ食いしている感じですね。別荘でずっと暮らしている感じでしょうか。都会の生活と田舎の生活の折衷といった印象です。これじゃないと続きませんよ。対して、はた万次郎氏の「北海道田舎移住計画」はディープな田舎暮らしで、都会人にはとても我慢できないと思います。田舎暮らしを目指す方は一読してはいかがでしょうか。エッセイであり、ハウツー本ではないのであまり参考にならないかもしれませんが。
昭和の名作ライブラリー 第3集 華の嵐 DVD-BOX 第1章 デジタルリマスター版
"愛の嵐""華の嵐"ハマりました!大好きだったのでぜひまた観たい!とどれほど切望したことか!ぜひまた再販して欲しいです。絶対、両方とも最後まで観たいと思っているファンは私だけではないと確信しています!
Wの悲劇 [DVD]
どちらかというと、現実離れした役が多く、アイドル映画っぽいのが多かった薬師丸ひろ子ですが、本作はもっと現実寄りの二十歳の劇団員を演じていて、これまでの映画とは違った魅力が楽しめます。薬師丸ひろ子もよいですが、世良政則の自然な演技も好感が持てます。劇中劇&劇団員の大げさな演技と対になり、いいバランスを保っていると思います。
Wの悲劇 廉価(期間限定) [DVD]
澤井監督の、というよりは角川春樹の、薬師丸ひろ子による1984年製作の青春映画である。
夏樹静子の原作なぞはどうでもよいが、実際ここには当の春樹をはじめ、仲谷昇、三田村邦彦、南美江、三田佳子、世良公則、清水浩治、蜷川幸雄などなど往年の俳優たちが雁首を揃え、なかには新人女優高木美保のフレッシュな姿も見える。
彼らはいずれもこの映画のフレームの中で生き生きと動き回り、思いがけない生命の輝きを見せていることにいささかの感慨を覚える。あれから20数年の歳月が経過したにもかかわらず、当然のことながら三田も蜷川も異様なまでに若く、これに比べれば、いまの彼らは死人同然とすら思えてくるような、この不可思議なエネルギーの発露と奇妙な高揚感はいったいなんなんだろう?
つまりここに封じ込められているのは、まぎれもなく80年代日本の微熱を保った時間と空間の奇妙なねじれ、あの魅惑の糜爛(びらん)そのものである。
恋人への愛を抹殺し、先輩三田の清濁併せのむ生き方に倣って、女優への道を歩み始めた薬師丸ひろ子の苦渋に満ちたラストショットの裏側に、その後の私たちが辿ったほろにがい運命が透けて見えているのだが、そこへすかさずそこに流れてくる舌足らずの主題歌は、まるで彼女と私たちの青春時代への幽かな挽歌のように聴こえる。
「Wの悲劇」とは、私たちと私たちの国がその後陥ることになった取り返しのつかない悲劇のことだったのかもしれない。
スタジオで全員帽子を被っている少女が変か変と思うこっちが変か 茫洋