天翔る 龍の如く~謙信、そしてGacktへ~ [DVD]
大河ドラマ「風林火山」のファンでドラマの舞台裏等にも凄く興味はあるものの、Gacktさんの熱狂的なファンという訳ではなく、本作品の購入を迷っている、という方がいらっしゃるかもしれませんね。
Gacktさん以外で本作のインタービューに登場しているドラマ関係者は、製作統括の若泉久朗さん、脚本の大森寿美男さん、演出の清水一彦さん、上杉側の緒形拳さんと西岡徳馬さんです。武田側の役者の登場はありません(個人的に残念でした…)。インタビュー内容はあくまでGacktさんとGacktさん演じる上杉謙信に関するものです。
撮影の舞台裏やクランクアップの映像もありますが、緒形さんとの微笑ましいやり取りを含め、ほとんど上杉側のものです。
上記を除きますと、全体的にはGacktさんのロングインタビューと上杉謙信ゆかりの地を歩くGacktさんで構成されていて、写真集の撮影や謙信公祭、ご本人の舞台に向けたトレーニングの模様も一部短いですが収録されています。
「Gacktさん関係のものであれば何でも!」という方であれば手に入れて良い作品だとは思いますが、特にそういう訳ではないドラマ自体のファンの方にとっては、本作品は満足度に幅が出る作品かもしれません。
私個人は先にも述べましたように、武田側の役者の方のインタビューやGacktさんとの絡みの舞台裏が見たかったなぁ、という点でやや不満が残りましたが、しかし、作品の最後にエンドロールの横で流れるお茶目なGacktさんが楽しくて(笑わずに真顔で対岸の武田側に手を振り「反応なし…」とつぶやくGacktさんに大笑いしました)、意外な彼の楽しい一面が知れたところが個人的に良かったので、星4つの評価にさせていただきました。
ガンダムネタを一人つぶやくGacktさんもその最後に映っていますよ。
そうか、あの○○はGactk謙信にとってはジオングだったのか…。
上杉謙信の夢と野望 (歴史新書y)
同じ新書シリーズの上杉謙信に関する「戦国関東の覇権戦争」と本書を読んだが、謙信観に差がある。「戦国関東の〜」が謙信の必ずしも義侠心だけでは説明できない行動を指摘していたのに対し、本書は越軍将士の慢心に言及する箇所はあるけれども、謙信本人の行動原理は義で説明できるという立場をとる。
最もその差が表れるのは、関東への出兵を「食うための戦争」と捉えるか否か。本書で知ったのだが、「食うための戦争」は藤木久志氏が唱えたもの。この説自体は従来にない視点で関東出兵を解釈した斬新な説だったようで、「戦国関東の〜」もその説を採る。それに対し、本書は論理的に「食うための戦争」説は成り立たないと反論する。歴史学者・藤木氏に対し、本書の著者は74年生まれで本書が初の単独執筆の在野の研究家。こういう論争は大いにやってもらいたいものだ。それによって戦国史の理解が深まるから。そもそも「戦国の〜」では関東出兵を侵略戦争と呼んでいるのに対し、本書は越山という言葉にこだわる。そこからして温度差がある。このように「戦国の〜」との記述の違いを確かめながら読むことをお薦めしたい。
本書は謙信が義にめざめたのは幼年期に遡るとして前半生に重点を置いて記述しているが、新書でここまで詳しければ御の字。
そういえば、田中角栄元首相の政治団体「越山会」の越山はこういう意味だったのか!
天と地と 天の盤 [DVD]
あくまでも娯楽映画としてですが、非常に楽しませてもらいました。
圧倒的な人数による、戦国時代の日本の戦いが見れたのは、かなり感動ですね。
正直、当時の細かな情報もなく、かなり架空な戦闘ではあるものの、圧倒的な人数から生み出される迫力があります。
役者の演技も悪くなく、心に残るセリフもそれなりにあります。
確かにエキストラの動きはかなり悪いのですが、かといって武術を学んだ人間を何千にも集めるのは現実的に不可能であるので、これで十分でしょう。これだけの武具を作っただけでも評価に値すると思っています。
戦闘シーンは完璧ではないものの、実現可能な範囲で精一杯やっていると思いますね。
音楽も非常に良く、サントラで改めて聞きたくなります。
時々、ライブラリから引っ張り出して、その怒涛の戦闘シーンと、駆け引きの緊張感を味わいたくなる一本ですね。
上杉謙信 (吉川英治歴史時代文庫)
この書は、川中島での4回目の合戦を中心に描いた上杉謙信の物語です。
川中島の合戦は、多くの方が物語化していますし、映画などにもなっていますから、おなじみの物語です。
僕は、高校時代に井上靖さんの「風林火山」を読んだ後、この本を読みました。というのは、この本は合戦の一部を描いた作品だからです。
上杉謙信や川中島の合戦の全貌を知りたい方にとっては、物足りないと思いますが、その合戦での一部の駆け引きに興味があれば、面白いと思います。
信長の野望 嵐世記 パワーアップキット
ソースネクスト版でプレイ後、入手しました。たとえ攻城戦がチャッチイとしても、嵐世記の世界が好きなら勧めます。これなら、史実に反してコーエーが評価した武将の能力値をEDITできますし、イベント作成機能を使って有利な展開(不利にもできます)を作る事も可能です。
但し、国人衆や寺社衆の勢力を抹殺(絶滅や抹消)できません。このゲームの売りですので。(本音はウザイ)
野戦や攻城戦は何ともなりません。ややもすると平安時代の武士団の争い(城じゃなく居館を襲う種類の合戦)を見ているようなコーエーの退化ぶりを堪能(嫌だそんなの)できます。城には二の丸くらいの設定がほしかったところ。2007年大河は山本勘助が主役ですし、武田軍は騎馬だけでなく築城や攻城も得意です。そんな信長の野望が出ないかな(歴史学者も興奮するような、小谷城やリアルな安土城が出てくるやつ)って思います。