魔女っ子大作戦~スペシャル・ソング・コレクション
バンダイよりプレイステーション用ソフトとして発売された魔女っ子大作戦という作品に出てくる魔女っ子たちのアニメのオープニング、エンディングテーマを集めたものです。当時わくわくしながらみていた女の子もどきどきしながらみていた男の子も両方楽しめます。ゲームのオープニングに曲をつけて堀江美都子さんが歌ったりさらに魔女っ子の当時の声優さんたちを集めて作ったメドレーは圧巻!!
ミラクル少女リミットちゃん DVD-BOX
主人公の性格やストーリーはまるで違いますが、「ソルティレイ」という作品を最初に見たとき、真っ先に思い出したのがこの作品でした。主人公が少々奇抜な格好(!?)をしていたり、機械の身体を嫌い、「人間らしく」ありたいと願っている点に共通点を見いだせたからです。
SF色を全面に出しすぎ、当時主要なターゲット層であったはずの女の子たちからそっぽを向かれたせいか、この作品は短命に終わり、断片的にビデオ化はされたものの、これまでほとんど日の目を見ることはありませんでした。障害者差別につながるという理由から、後にオープニングが差し換わったのは知る人ぞ知る話ですが、あるいは、この作品自体が障害者差別につながるという理由でタブー視されてきたのでしょうか?
いずれにせよ、個人的には悪い作品とは思いません。まず、やや気性の激しいところがある主人公は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、優しい心と持った「お姉さん」といったところでしょうか。定番(!?)のいじめっ子も出てきますが、どこか憎めないところがあります。
ストーリー的には、当初大きなテーマであったはずの「主人公の寿命」(名前の由来はここから来ている)が消え去り、やや中途半端になってしまったのが気になるところです。が、ときどき見られる主人公の悩める姿に共感しながらも、全体としては楽しく見ていられる作品であり、好感が持てます。最先端技術とSLが同居していたりなど、どうしても矛盾や古さは感じられますが、逆に、それにより当時の時代背景が垣間見えて面白いです。また、当時の作品ではありがちかもしれませんが、「戒め」的な内容が随所に盛り込まれています。
最後に、二度とお目にかかれないであろうと思われたこの作品のリリースに踏み切った関係者に深謝します。収録上の理由(低ビットレート収録)から画質はよくありませんが、再び見ることができただけでよしとしましょう。
魔法使いチャッピー DVD-BOX
「魔法使いチャッピー」は、私が初めて「リアルタイムで」見た「魔女っ子アニメ」だった。今回DVD化されると聞いて、真っ先に注文した。
三十数年前の番組であり私自身も記憶が曖昧だったが、今回鑑賞して記憶の片隅にあった番組の断片に触れることができた。
かすかに憶えていた場面を見つけ出し、懐かしさに胸が詰まった。
そして気づいたのは、テーマが意外と硬派である点。主人公が憧れを抱いて降り立った人間の世界は汚れきった空に覆われ、
悲惨な事故や凶悪な事件が後を絶たなかった。
番組が放映された1972年は高度経済成長の末期だった。公害や交通事故が社会問題となり、浅間山荘事件などの凶悪犯罪が
世間を賑わせていた。一方で沖縄が復帰し、田中内閣による「列島改造計画」がバラ色の未来を振りまいていた。
主人公たちは、そうした社会の変動に否応なしに巻き込まれてゆく。当初「魔法使いから見た人間界」というスタンスで
作られていたエピソードは、次第に「子どもから見たオトナの世界」という色合いを濃くしていった。利己的なオトナたちの
犠牲になる子どもと自然。チャッピーの父でさえ、選挙に無関心という点では「無責任なオトナ」である。
それでも番組では、子どもの純真さに打たれたオトナたちが最終的に改心する。チャッピーの魔法は、
子どもの幸せとオトナの改心、そして両者の和解へのきっかけとして行使される。
三十数年前の制作にもかかわらず、地上げや自然破壊など現代を予見したかのようなエピソードも少なくない。単に70年代前半という
時代を振り返るだけでなく、混迷の度合いを深める現代を生きる上でのヒントとして、一人でも多くの方に見てほしい作品である。