ごろまき半十郎 八丁堀双紙 (ベスト時代文庫)
面白いので、寝る前の暇つぶしのつもりで読み始めると、眠れなくなる。
別の方のレビューで、作者の蘊蓄が気に食わない趣旨の発言があったが、江戸時代を舞台にした小説ファンである小生には、ああそんなことがあったかと却って楽しめる。
八丁堀与力の三男として生まれた主人公が、心の鬱屈のままに、また少年の一途さに、更には生まれながらの推理力のままに生きていく有様が楽しく読める。更に、厄介の身分が大きく変わっていく予感もある。その出生の謎は、読んでいて想像できたが、次の第二巻に予測通り示される。
一巻目を読めば二巻目が読みたくなる。二巻目を読めば・・・残念ながら三巻目はまだ平成23年9月現在発刊されていなかった。