星屑ニーナ 1巻 (ビームコミックス)
「星屑」は少年型ロボット、「ニーナ」は星屑にその名を付けた女子高生。
ゴミ捨て場に投棄された、過去の記録(メモリー)が消滅してしまったロボットの星屑(ほしくず)。
彼を拾ったニーナはロボットの主人とならず、先生として、星屑を成長させることにした。
ここからキュートな女子高生&ロボ少年の生活が始まるのかと思ったら・・・
時間はあっという間に過ぎて、次の回でいきなり「3年後」ニーナはウェディングドレス姿に
ニーナは女子高生から大人の女性へと成長し、周囲の環境もよりSF的な世界観へと変わる。
そして、「6年後」「10年後」・・・
ニーナとニーナのダンナ、
この温かい二人とキラキラした時を過ごす星屑。
見ているだけで幸せになります。そうやって流れる幸せな月日。
物語はさらにスピードを増し、ニーナと出会ってから「70年」の時が経ち・・・
話が次々と進んでいくので、次のページがどうなっているのかまったく予測できません。
この調子で2巻がどんな話になるのか、すごく気になる。
そんな感じで展開は速いけど、要所要所が押さえてあるので、登場人物に愛着もわきます。
ニーナは星屑を可愛がってて、大切にしていた。
たぶんロボットだから寒さとか感じないんだろうけど、冬にはちゃんと星屑に毛糸の帽子が
また最初、星屑が自分のことを「私」と呼んでいたのが
いつの間にか「ボク」になっているのは、きっとニーナがそう言いなさいって言ったんだろう。
「アンタはウチの子なんだから」って。
人はいつか必ず死ぬが、ロボットは死なない。
歳もとらないし、壊れたり電池がなくならない限りはずっと死なない。
ここに人の一生の儚さと、ロボットの悲哀があります。
もういないご主人との記憶(思い出)を宝物のように大切に抱える星屑。
しかし、電池が残りわずか
電池が切れると今までの思い出が消えてしまう。
思い出を失いたくないから電池を求める星屑の気持ちが、切なくて美しい。
始めと終わりでは電池を求める理由が変わっている。それがニーナから教わったことかも知れない。
2巻に続きます。
星屑ニーナ 2巻 (ビームコミックス)
1巻がとても面白くて、つづかなくてもてもいいんじゃないかと思っていました。
2巻以降はあんまり期待してなかったぶん、読後は裏切られ感でいっぱい。
1巻が面白かった人にはきっと1巻以上に満足してもらえるはずです。
星屑のビジョンを通して、誰もがニーナに恋をします。私もその一人。
行雲流水
数年前、ラジオを聴いていると、今まで聴いたことも無い
アコーディオン曲が聞こえてきた。
すぐに演奏者をメモしてCDを購入。
それがこのアーティスト「牧田ゆき」との出会いである。
その彼女が二枚目のCDをリリースした。
禅語を思わせるタイトルと裏腹に、大変聞きやすい。
明らかに彼女はこのアルゼンチン由来の「チャマメ」という
音楽ジャンルを自家薬籠中の物としている。
「マイ・フェイバリット・シングス(コルトレーンと
聞き比べるのも一興)」「ジャンバラヤ」「八木節」
「ずいずいずっころばし」などのカバー曲も勿論だが
オリジナル曲の数々は、私が未だ目にしていない
アルゼンチンの草原が現前に現れる感覚を味わった。
すでにCDのプロモーションのコンサートは終えたそうだが
彼女の音楽を聞くことで、人生の引き出しが一つ増えます。
是非お聞きください。