Another Country
チーフタンズがニッティ・グリティ・ダートバンド、エミルー・ハリス、ウィリー・ネルソン、チェト・アトキンス、リッキー・スキャグスなどをゲストにナッシュビルで録音したアパラチア&アイリッシュ伝承曲集。映画『歌追い人』にも描かれていだが、アパラチア山系に移植した人々は本国の古謡を伝承し、セシル・シャープなどの英国の民謡収集家を驚愕させた。20世紀に入り、ラジオやレコードの出現でこれらのルーツ音楽はアフリカ系アメリカ人の音楽を融合させながらカントリー音楽を形成してゆく。一方同時にニューヨークなどの都会のアイルランド社会の中で故国の音楽の商業化が進んだ。アイリッシュ・フィドルの伝説の転載マイケル・コールマンもアメリカで開花し、その奏法が逆輸入された。またバンジョーやフラットマンドリンなどアメリカ特有の楽器がアイルランド音楽に入り、やがて本国の音楽に伝播する。しかしながらあくまでそれぞれが独自の様式を保ちながら進化する。そしてこのふたつの潮流の合流点がこのアルバムなのである。カントリー音楽のスタンダードナンバーである "Wabash Cannonball" "Will the Circle Be Unbroken" などがイレアンパイプやフルートなどをバックに演奏され、見事にアイルランド化されている。移民の音楽が本国に回帰したのである。
Will the Circle Be Unbroken: Farther Along [DVD] [Import]
彼らとの出会いは35年位前の事だろうか。広島公演でむさ苦しいのがゾロゾロ出てきて,言った日本語の挨拶が「・・・僕たちイモでーす・・・」(笑)。メンバー全員が目まぐるしく楽器を持ち替え、どれをとってもその当時の我々を唖然とさせるスーパーテクだった。
今回のDVDは新旧入り乱れての名盤となっている。私の目が吸い込まれたのはドキュメンタリーだった。この伯母さん、もしかして?と思ったらエミルーハリスだったり、80歳はなんなんとする、アールスクラッグス・ドクワトスンが、「もうワンフレーズ!」と叫びたくなる紹介のされ方であった。私が、握ったウィスキーグラスを落としかけたのはジョニーキャッシュの登場であった。最近、伝記映画が製作されたりして、我々オールドファン楽しませてくれたのが,これ程、老け込んでいようとは!昔日のブラックスタイルよ何処へ! がしかし、歌声は期待を裏切らなかった。その他、アールスクラッグスのインタビューの中でグランオープリーでのロイエイカフの話が出てきたりして興味深かった。ビンスギルの中年太りも微笑ましい。孫の代まで見せたい、語り継ぎたいカントリーミュージックの新旧を網羅した名盤になると思う。
Uncle Charlie & His Dog Teddy
でも他の曲も全部良いんです。
サザンロックやニューカントリーみたいな派手さはないんだけど
ルーツミュージックと言うかカントリー&フォーク・ロックと言うか
聴いていてほっこりするアルバムです。
色褪せる事無く長く聴き続けられる名盤だと思います。
Telluride Bluegrass Festival: Thirty Years [DVD] [Import]
1つめのBANDは、90年代半ばのNEW GRASS REVIVALの再現(Guitar以外)で楽しめました。