役者魂! DVD-BOX
初回を観た時は、内容的に入り込めない感じがしましたが、ちょっと我慢して2話目を観たんですが、そこからは、このドラマの深さに虜になっていきました。
「家族」という普遍のテーマを描いていますが、そこに血のつながりの全く無い違和感のある組み合わせをもってくることで、家族ってなんだろうと考えさせられ、ただその違和感のある家族って、血がつながっていてもいなくても、今の世の中には結構あったりするもんだなぁと思わされ、そんなことを考えながら見ていくうちに、「家族とか、血のつながりとかは関係ない!根本は人間同士の信頼関係なんだ!」っていう非常にポジティブなドラマだった。そういえば最近、こんなにも振り切ったポジティブなドラマって無かったような気がします。
内容だけでなく、演出なんかも凝っていて、あの緊迫感のある1発撮りとかは非常に感動しました!舞台などは基本的には見ないのですが、松さんや香川さん、森山さんなどの舞台役者が揃うと、こんなにも演出に幅が出るのだと訴えられたような気がします。そこにこそ役者魂を垣間見ました。総合的に非常に良いドラマです。
スロー・ラヴ(初回限定盤)
久々にこの路線が帰ってきた。「もう一度」を彷彿とさせる、踏みしめるようなリズムに乗せて、明るくも切ない、琴線をくすぐるメロディーが繰り出される。
特にサビの中の「大切なものは」で一度マイナーに向かう部分がたまらない。普通にメジャーのまま進んでもおかしくないと思うが、このひとひねりがさらに胸をしめつけ、一層この曲が好きになる。
達郎氏のアレンジとコーラスも基本的には素晴らしいが、やや残念なのは1番が終わった後の一息ついたような、急に落ち着く展開。
ここはありきたりでも良いから、勢いを保ったまま間奏、2番へと突き進んでほしかった。好みの問題でもあり、曲自体の良さに比べれば些細なことではあるが。
最近出た新作「Denim」の中でも「スロー・ラヴ」は光っている。久しぶりのアルバムも聴き応えがあってお勧めだが、単独でも推薦したい1曲。
カップリングの「Never Cry Butterfly」ともども、シングル盤としても人気の高い1作になるのではないか。
みんなひとり(初回生産限定盤)(紙ジャケット仕様)(DVD付)
2007年に歌手デビュー10周年を迎えられる松たか子さん。
「みんなひとり」は彼女自身主演しているドラマの主題歌で
作詞・作曲、プロデュースを竹内まりやさんが担当しています。
まりやさんらしいメロディと松さんの優しい声とがマッチしていて
心地よく癒されます。歌詞もとても温かみがあり共感できるし
周りの人たちの存在の大切さなどを再認識させてくれます。
ビデオクリップは『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の
中島哲也が監督したということですがシックな雰囲気で素敵でした。
カップリング2曲は松たか子さんご自身による作詞・作曲となっています。
Denim (通常盤)
前作「BonAPetit!」がオリジナルアルバムというよりはむしろベストアルバム的なラインナップだっただけに、今回は全体的に落ち着いた感じです。大ヒットシングルもありません。ですが一曲一曲は相変わらず完成度の高さを聞かせてくれます。
今回のアルバムでは「人生」に焦点を当てた曲が多く感じます。その代表がラストの「人生の扉」。年を重ねることを、風合いを重ねるデニムに喩えたくだりはさすがです。
繰り返しの鑑賞に堪える、実力派の良作といえます。最近はこういうアルバムを作れるアーティストが少なくなってきました。
そして初回限定盤の特典である「Vintage Denim」には、過去に発表されてアルバム未収録の6曲がリマスター収録されています。これがまた裏ベスト・ミニアルバムともいうべき内容で、少し前に出たミスチルのB面ベストよりも出来が良いと思います。おまけなのに。