携帯着信クラシック名曲ベスト50
聴き所のみを50曲聴かせるという面白い企画のクラシックCDです。
いずれも名演奏と呼ばれるものからピックアップしつつ、
クラシックの敷居をこれでもかっ!てくらいにポーンと取り除いちゃってます。
一番長いものでもカノンの4'47"までで、短い曲はわずか20秒程度。
それでも次から次へと馴染みのある曲が続くため聴いてて不満はありません。
バロックあり室内楽ありバレエ、オペラや合唱もあり…とバラエティ−に富みつつ
いずれも絶妙の曲順・タイミングで「聴き所」のみを聴かせていきます。
この内容で72分の限界ギリギリまで収録されているからお腹いっぱい。
BGMで流しておいたら、あまりの心地よさにマッサージ中のお客様がぐっすり熟睡してしまったことも。
こいつぁそんじょそこいらの催眠術よりも神経が休まりますよ、ほんとに。
携帯着信クラシック名曲ベスト50
イランを知るための65章 エリア・スタディーズ
イランが好きです。イラン映画よく見ます。イラン史の本も色々読みました。イランも旅行しました。そんなわけで、表紙を見ているだけでは、「旅行ガイドと在住記をまとめたような本なんじゃないの?」とちょっとなめてかかっていたのですが、実際に本屋でぱらぱらとめくってみて、各章のタイトルを見て「おや」と思いました。
予想通り、生活していれば誰でも書けるようなトピックである「生活・政治(宗教)・経済・芸術(映画)」に加えて、予想に反して、言語・文学、歴史、宗教(ゾロアスター教)などが掘り下げられて記載されていました。イランの民話とアレクサンドロス伝説やシンデレラ物語、ゾロアスター教とイスラム教と犬と猫の関係からペルシャ語史、現代方言など、通常の書籍では得られなかった知見が多く、非常に参考になりました。サッファール朝とブワイフ朝の武人想像図なんて、日本で出ている歴史書にも載ってないものにお目にかかれるとは!
生活や宗教についても、ただものではない。例えば暦の項目では、わざわざイラン民族がイラン高原に来る前の暦・来たあとの暦、アケメネス朝時代の暦・イスラム時代の暦・現代暦と、それぞれちゃんと語る徹底ぶりしかも2〜3頁とコンパクトなので読みやすい。
こうした密度の濃さは、日本のイラン研究者を総動員したのでは?と思える55人にも及ぶ執筆陣に支えられている。各人各様、イランへの愛に満ちていることがよくわかる。しかも関連記述はちゃんと章番号が転記してあり、執筆陣が多いながらちゃんとまとまっている。お買い得です。
基礎ペルシア語
手っ取り早くペルシア語の基礎的な文法事項を学びたいという方にはお薦めできます。ペルシア語は文字に馴染んでしまえば、文法は日本人に比較的理解しやすい言語だと思います。この本を学び終えた頃には、辞書を引きながら簡単な文章を読んだり書いたりすることはできるようになるでしょう(会話の勉強をしたいという方にはこの本は向きません)。ただ、あくまでも極初歩的な文法の学習書なので、これ一冊でペルシア語を理解できるようになるわけではありません。難解な文法用語も使われておらず、文字も大きくて見やすく、入門書として分量も適当な点などは親しみが持てます。