歌が世界を動かした!―ウィ・アー・ザ・ワールド物語
1985年、飢えと貧困に苦しむアフリカを救うために、ライオネル・リッチーとマイケル・ジャクソンが共作した「We are the world」。2人の呼びかけに応えた総勢45名の全米有名アーティストが一堂に会し、1985年1月28日、一夜限りのレコーディングを行いました。この本は、その様子が描かれています。
いつもならありえない、トップクラス級のメンバーの集まりに、思わず心浮き立つアーティスト達が、エチオピアから来た難民の女性の話を聞いて気を引き締める様子など、レコーディングのVTRがよく再現されています。
絵を担当した藤城清治さんといえば、ファンタジーというイメージが強かったのですが、この作品では、実在するアーティストが実にそっくりに描かれています。「これはあの人かな」なんて言いながらアーティストを探すのも、楽しいです。特にレコーディングで歌う様子を描いたページは、圧巻です!
簡潔な文章もわかりやすいので、USA for Africaを知らない世代への入門書としても最適です。巻末には、24時間テレビから抜粋した歌詞も載っているので、音楽を聞きながら読むのもいいかも。曲の持つ壮大なイメージが、そのまま絵本になって現れたような、素敵な1冊です。
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ディスク1はWe Are The Worldの収録風景と、完成した映像、ボーナストラックとしてソロパートの収録風景など。
私は80年代の洋楽はまったく詳しくないので存じ上げない方も多かったのですが、それでも参加したアーティストのすごさは伝わってきました。楽譜通りに歌うのでは無くそれぞれがアレンジを加え、即興で絶妙なはもりをしたと思ったら時には個性が衝突してしまったり。あれだけの才能が集まったらそれをまとめるのも非常に大変だったのでは?とこのプロジェクトの難しさとプロデューサーのクインシーの力の大きさも感じました。
マイケル・ジャクソン、ライオネル・リッチー、ボブ・ディラン、シンディー・ローパーというあげればきりが無いような豪華キャストの中でも私が特に印象深かったのは故レイ・チャールズ氏。彼はまるで体から音楽が溢れているようで、歌うというよりも彼自信が音楽なんだと感じました。
ディスク2は発案者のハリー・べラフォンテ氏らのインタビューを交えながら集まった基金がどの様に使われたかのドキュメンタリーとライブエイドの映像、ボーナストラック。
ドキュメンタリーの中である方が飢餓にや病気に苦しむ人たちに食べ物とワクチンを届ければいいだけだと思っていたが食べ物を運ぶ手段が無く(道が整備されてない)ワクチンを保存できる設備がないのだとおっしゃっており、今この瞬間に食べ物や薬を届けるだけでなく、道を作り、技術を伝え、彼らが自立できる長期的な支援が必要なのだと強く感じました。
チャリティーというのはお金を集める過程までが注目されがちですが本当に大切なのは集まったお金をいかに有効に活用するか?なのだということを非常に考えさせられました。
後半はアメリカの端から端までを人々が手を繋いでつなげようというチャリティー運動の紹介とアメリカ国内の貧困、ホームレスなどの支援について。失業者問題など今の日本の現状と重なる部分も多く、興味深くはあったのですがアメリカの福祉問題などちょっとWe Are The Worldと離れてしまった感じで少し退屈…すみません、不謹慎ですが正直な感想です;;
このドキュメンタリーは前半に収録風景が使われているだけであまりアーティストは出てきませんが、その分ディスク2のボーナストラックはWe Are The Worldが獲得した賞の授賞式で皆が舞台に上がって歌う映像や、ソロ録音時に何度もテイクを重ねる風景などが収録されています。
特にマイケルが1人で収録している映像はちょっと間違ってしまったり、歌いながら自然とダンスしてしまう感じがとても可愛いです。
一つ不満は曲に字幕がでない事…会話部分に字幕ははいりますが、We Are The Worldや他の曲の部分には字幕は無いです。入っている冊子にも訳は載ってないし…色々な意訳が出来る歌詞なので意図的なのかもしれませんが一番見て欲しい子供達に見せる時にはやはり意味が解った方がこの曲と映像の意図が伝わりやすいと思うので是非付けて欲しかったです。
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マイケルに関しては
「スリラーやBADなどがヒットしている人」
「とんねるずがPVをパロってて面白かった」
くらいの記憶と、多数の人がそうだったように
整形や色が白くなった等のゴシップ対象でしかなかった。
ゴシップ目当てで色々検索しているうちに
I'll Be There やI Want You Back を歌う
ジャクソン5時代のマイケルを見つけ衝撃を受けた。
「天才だ!」
ピカソの初期のスケッチを見た時の衝撃と同じだった。
マイケルもピカソも、正直、あんなののどこがいいんだとさえ思っていたが、
良さが分からなかっただけなのと、偏見が見方を歪めてしまっていたのだろう。
今更だが、偏見は損をする。
このアルバムは、BEN なども入っているので、
私のようにモータウン時代のマイケルを知らない人にも
マイケルの歌声がなぜすごいのか分かり易いのではないかと思う。
もちろんその後すばらしい曲の入門編としては
気軽に買える値段だし最適だと思う。
マイケルつながりで…
もう一人、偏見であまりある才能が押しつぶされてしまっている人がいる。
ジョージ・マイケル!
彼はまだ生きていてDecember Song など秀逸な曲を細々とだが出している。
だが、マイケル・ジャクソンのように全世界的に復活してもおかしくない人だ。
マイケル・ジャクソンの死を教訓にとまでは言わないけれど、
くだらないゴシップや偏見ですばらしいものを
見失わないようにしたいと思った。
RIP、MJ。
We Are The World: U.S.A For Africa
この曲が発表された時は私は中学生で、すばらしい曲だと感動しました。今でも「好きな曲は?」と訊かれればタイトルがあがります。高校の時授業でメイキングのビデオを観たのですが、涙モノでしたね。この曲が生まれた理由がチャリティーだという事が大きな意味をもっていると思います。感動もより大きなものとなる訳ですね。マイケル・ジャクソン、ライオネル・リッチー始め、参加アーティストに感謝!
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探しました。中途半端じゃなく、製作の舞台裏が余すことなく映し出された「WE ARE THE WORLD」。製作の過程こそ、拝見あれ!ジェーン・フォンダ導入司会。超個性的な大スターたちが大集合、懐かしい!一歩間違えばぶつかり合う個性をクインシー・Jが見事にまとめていく。大物アーティストのコンサートを一度でいくつも見たような満腹感、是非堪能して下さい。しかし、マイケルもリッチーもB・スプリングスティーンも、ディランも、レイ・チャールズ様も、ダイアナ・ロスもetc.みんなみんな・・・いい味出してるぅ。20年たってあらためて、色あせないその魅力に大感動です。ボーナス盤もついて、二枚組。永久保存版! 良いものは良い。