私は貝になりたい スペシャル・コレクターズ・エディション (初回限定生産) [DVD]
去年の12月に特番があって録画に失敗をしてDVDを買うなら初回限定にしようと思いました。
撮影の裏話は面白かったです。
もののけ姫【劇場版】 [VHS]
一度みておりました。網野善彦さんの著作の中に「もののけ姫」を見られての感想や宮崎監督との対談があり、自分の内容への理解の不十分さをまざまざと感じました。そして再度見ました。
鈩場(たたらば)に居た包帯だらけの人々が誰なのか、森と人間との係わり合いの難しさ、そして自然をも管理してしまおうとする人間の強欲さ。
最後のシーンはまさに国敗れて山河ありであり、自然の圧倒的強さと優しさを見せつけているんですね。内山節さんの「里という思想」に書かれている日本人の自然観をアニメというメディアで想い出させてくれているようです。
指1本からはじめる!小原孝の楽しいクラシックピアノ (NHK趣味悠々)
当方、保育園〜高校生までピアノを習っておりましたが、レベルはバイエル〜ブルクミュラーどまり。
それから10年以上たちました。最初は番組を見るだけ、と思っていましたが、小原孝さんと生徒役の西村雅彦さんのかけあいがとても楽しく、テキストを買ってしまいました。
曲目は、
喜びの歌(ベートーベン)
カノン(パッヘルベル)
別れの曲(ショパン)
乙女の祈り(バダジェフスカ)
剣の舞(ハチャトゥリアン)
ラ・カンパネラ(リスト)
運命(ベートーベン)
月の光(ドビュッシー)
ボレロ(ラヴェル)
ハッピー・バースデー・トゥー・ユー(ミルドレッド・ヒル&パティー・ヒル)
風のメロディー 〜弾き語りフォーユーOP〜(小原孝)
となっています。
ほとんどの曲は、シャープやフラットなしのハ長調でアレンジ。
ラ・カンパネラは、なんとたった40小節におさまっています。(ショートバージョンは24小節)
おお〜スゴイよ!これなら私でも弾ける!「指一本からはじめる」の看板に偽りなしって感じですね。
2、3分でちゃちゃっと練習して弾いてみたところ、聴いていたうちの兄は「見事にソレっぽい」ですと。
原曲の雰囲気のままでどこまで音符を減らせるか、みたいな超シンプルアレンジです。
でもやはりブランクがあるので、ちゃんと練習しないと形にはならないことが判明(;_;)
しかし、弾いてみて思ったのは、どんなに簡単なアレンジでも、ちゃんと自分のモノになれば達成感があるということです。原曲が有名なものばかりなので、「○○が弾けるようになった」という満足感も得られます。
これを機にもう一回ピアノにチャレンジしてみようと思いました。
当面の目標としては、「この簡単アレンジの曲集を、小原さんの模範演奏みたいに美しく弾く」です。
いくら初心者向けとはいえ、小原さんの演奏と本っ当の素人のそれとは、全くの別物ですからねぇ〜
家族はこんなふうに変わる―新日本家族十景 (シリーズ こころの健康を考える)
社会学としての家族が書かれているのかと、最初は考えた。しかし、読み進むにつれ家族療法、しかもブリーフセラピー系のセラピストによる症例集であることに気づいた。しかし、セラピストたちの工夫として家族からの視点でかかれていたり、小説風にアレンジしてあったり、なかなか読み応えがあるのは間違いない。
システムズアプローチやソリューション・フォーカストアプローチなど少々かじったことが亜る、腕に覚えのある先生方であれば、臨場感ある描写のなかにそういった技法や介入のタイミング、そして意図などを読み取れるはずであり、このうえない教材になるはずである。
西村朗作品集
現代音楽の作曲家として世界的に名の知られる西村朗氏。 その作風は強く抒情的なものであり、日本のみならず広くアジアの美学観が取りこまれている。精緻なオーケストレーションから濃密な音響体が生みだされ、一種単調な旋律がこの上もなく魅惑的なものへと変貌していくさまは圧巻の一言。
調性的な音楽を排斥する動きが根強く残る中、従来の西洋音楽の語法によらず、真に新しい音楽の地平を切り開いた氏の功績は計り知れない。音楽の専門家だけでなく、クラシック音楽の愛好家にも聴いてほしい作曲家である。ストラヴィンスキーやバルトークなどの近現代の西洋音楽に抵抗がなければ、同じような感覚ですんなりと耳に入ってくることと思う。
本CDでは、氏の経歴では中前期にあたる時期から代表的な作品が収められており、その音響に対する並々ならぬ意欲と、優れた音楽観を感じとることが出来る。
解説もまた必見。現代音楽界の鬼才、川島素晴氏の深い造詣によって書かれた解説は、現代音楽の解説文にはしばしばみられるハッキリとしない物の言いが無く、作品を理解するためのこれ以上無い手引きとしてリスナーを導いてくれる。
現代音楽の入門者はもちろん、"聴いて分かる"現代音楽を求めている方にも是非ともオススメしたい一枚。
"現代"に生まれた無数の音楽を見まわしたって、ここまでオトクな一枚はそうそう見かけるもんじゃありません。