アメリカン・ビューティー【字幕版】 [VHS]
現在の虚飾に包まれたアメリカ社会をすごくシニカルに描き出した最高傑作!!私は4度この映画を見に行きました。当然のアカデミー賞受賞作品だと思います。中でも 「The Usual Supect」、「LA Confidential」に続くKevin Spacy、彼の抑えた、その傑出した演技は現代映画に一つの形を残すこと間違いないと思います。
ただ、残念なのは、この映画で炙り出されるアメリカの社会の真の病巣部分はアメリカ人の琴線に触れても、日本人には恐らく理解できないであろう点ではないでしょうか。
アメリカン・ビューティー (映画で覚える英会話アルク・シネマ・シナリオシリーズ)
映画の内容も非常に面白く、英語自体も比較的聞き取りやすいでしょう。
私の場合、テープに録音し、繰り返し聞いていました。
本を読めば聞き取れなかったところも確認できますので、参考になりました。
会話表現は間違いなく向上するでしょう。
アメリカン・ビューティ
グレートフルデッドの中では最もキャッチーな一枚です。
しかし、日本国内での知名度の低さがネックになっているせいか
(LP盤)が少なかったか、もしくは発売されていなかったような気がします。
大昔オランダ版を手に入れた時、暫く聴き込んだ記憶があります。
コアな洋楽ファンなら誰もが間違いなく名盤に推奨する一枚です。
アメリカン・ビューティー [DVD]
アメリカの崩壊寸前の家族を描いた作品です。
登場人物は42歳のレスター、妻キャロリン、10代の娘ジェーンなどです。
レスターは会社をリストラされ娘の友達に叶わぬ恋心を抱き、妻は浮気に走り、娘は両親を軽蔑している。そんな家族たちが更なる崩壊をたどるという展開で、普通ならかなり悲惨な話になるはずなのですが、随所にブラックユーモアがちりばめられていて、陰鬱さとコメディ感覚とが絶妙なバランスをとりながら話は進んでいきます。
そして決してハッピーエンドでは結ばれない物語ですが、最後にレスターに去来するセピア色の追憶シーンには胸が一杯になりました。
子供の頃の祖母のしわくちゃの手、従兄が買った憧れの新車、恋人時代の妻とのデート、赤ちゃんだった時の娘の姿などが次々と現れます。そしてこのときに語られるモノローグで本作のタイトル「アメリカンビューティー」の真の意味が語られ、引き続くエンディングの「Because」が流れると鳥肌が立ちました。
あらすじは上のようなものですが、登場人物はそれぞれキャラが立っていて演技もうまく、また映像もすごく綺麗でした。そして作品の中に様々なテーマやメタファーが込められているようで、見る人がそれぞれの年齢・立場などに応じて何かしら心の琴線に触れるものを与えてくれそうに思います。
私にとってもっとも心に残ったのはレスターが終盤で娘の友達と思いを遂げるチャンスにめぐり合ったシーンです。結局思いとどまって一線を越えることはなかったのですが、それは自分を受け入れてくれた感謝と、彼に対して正直でいてくれたことへの嬉しさ、そして自分が遠い昔になくしてしまった若さへの憧憬のためなのか、などと想像しました。
これまで映画は一度見れば十分で、再び見たいと思う作品はほとんどなかったのですが、これはいつかまた見てみたいと思った数少ない作品の1つです。
お勧めです。
アメリカン・ビューティー [DVD]
~何度観ても感動を呼び起こしてくれる数少ない作品。
これはいくつかの色が暗示的に効果的に使われているのが一つの特徴。
バラの色をはじめとして、すごく眼にやきつけられる深紅。これは劇中にいたるところにちりばめられながら、ラストにまさに再現され…。それに対比させるように使われる、娘息子の黒い服、そして特に何の変哲もない白い袋が宙を舞い続~~けるシーンは、息をのむほど美しすぎる。サスペンスでもないのに、この色の暗示が観るものにちょっとした不安を与えているように思われる。
そして、また音楽もしかり。今やいろんなテレビ番組で耳にするトーマス・ニューマンの「Any Other~~ Name」、そしてエンディングの「Because」。
特に「Because」抜きではこの映画は語れない。まるでラストのケビン・スペイシーの語りにそのまま歌詞がつながっているかのような流れは感動ものといえよう。
一度、テレビで放送されていたのを観た際は、多分放送時間の関係で、この「Because」が完全にカットされていたが、なんだか中途半端な後味の悪さを感じてしまっ~~たくらいである。
この映画をコメディーとくくる人が居るが、そうではないだろう。でも、完全シリアスとも違う…。
“人間再生のドラマ”として観るものに深い感動を与える名作であることは確かだが、ジャンルとしてひとくくりに出来ない、としかいいようがない。
この映画の公開当時、劇場で初めて観た時、ラストの衝撃に立てなかった覚えがある。
ちょ~~っと心が弱っている時だったからだろうか…。でも自分が生き返ったように思えたのも事実である。
ちょっとほめ過ぎ?(笑)。~