認知症と長寿社会 笑顔のままで (講談社現代新書)
長野県の信濃毎日新聞社が2010年1月から6月に連載した記事を本にまとめたもの。
認知症患者・家族・福祉関係者・介護施設・精神科病院等への幅広い取材によって、認知症をめぐる様々な課題を浮き彫りにするとともに、患者や家族・施設職員等の日々の生活や彼らの想いを臨場感豊かに描く秀逸なルポだ。
介護する家族・施設の職員・精神科の医師や看護師・地域福祉の現場で働く人・地域の住民といった認知症患者にかかわる多くの人が、それぞれ悩みを抱え、同時にちょっとした事に希望や光を見出す様子が数多く描かれる。また、介護力のアップに取組む施設や障害者・認知症患者など、様々な人が利用する施設(いわゆる共生型施設)、有償ボランティアといった現場の「挑戦」も紹介している。
取材班は本書のエピローグで、長寿社会においては、他人を頼らず自立することをめざすのではなく、「誰かの世話になって生きていく」という価値観に転換していくことが必要だ、と述べる。実に的確な指摘だと思う。
新海誠美術作品集 空の記憶~The sky of thet longing for memories~
前々から新海監督の描く背景美術が非常に気になってたので、買ってみました。
本編はまだ見てなかったのですが、この本を買って見たら即レンタル屋さんへGO!!でした。
なんと言っても色彩が素晴らしい。
そして強調された陰影の表現や構図が、なんとも哀愁を誘う。
掲載枚数も多く、情景の移り変わりは見ていて楽しかったです。
本編では同じ場所を季節や時間帯を変え少しずつ映し出しているのですが、その見比べがじっくり出来るところが良いですね。
この本の欠点は一つ一つの背景が小さいことなのですが、掲載枚数のせいでしょうかね?
「ノートリミングで掲載」と謳っているだけあって、全景をたっぷり堪能出来るのは最高ですが。
それとも制作時の画像解像度が小さかったのでしょうか?
元から印刷することを考えずに、映像用の解像度で制作したなら、印刷時にかなり小さくなってしまいますし。
絵が小さいことと発行部数が需要に比べて少ないように思えるとこが、星−1ですが、内容的には思いっきり満足です。
映画見た人も、見てない人もこれは買いです。
この本見たら多分映画もきっと見たくなるはず。