ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 [DVD]
3-5番はバーンスタイン指揮だが、同氏が急逝したため、
1・2番はツィマーマンが弾き振りしているこの全曲集。
両氏によるブラームスのピアノ協奏曲で、完成度の高さに感動し、この全曲集を購入。
ベートーヴェンの協奏曲を更に好きになるキッカケとなった作品である。
ぜひ聴いてみていただきたい。ツィマーマンが音楽というものに対して
妥協することなく最高の音を追及している存在だと実感できると思う。
(個人的には、バックハウスと並ぶ演奏だと思う、いや超えたか。)
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2010年はショパンイヤー。
そこに彼はソナタ2番・3番という大作を携えてリサイタルを行っている。
この前拝聴し、言葉にならない感動を味わった。
一度では満足できず、後日新幹線のチケット片手に別地域の公演にまで足を運んでしまった。
音楽に妥協しないため彼のCDは少ない。
ショパンのソナタも30年間録音に挑戦しているが、まだ満足していないようだ。
故に、彼の音源は期待を裏切らない。
以上、By雪
ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番
ツィマーマンの弾き振り、ということですべてが彼の思うがままとなっている。そしてアルゲリッチやルービンシュタインなどの巨匠達とは全く異なった革命的なものとなっている。と思った。オケとピアノのバランスが絶妙であり両者がこれが音楽だ!といわんばかりの主張をしてくる。これまではオケがうたうことはなくほぼ伴奏のみだったが、おそらくそれはツィマーマンのショパンではなかったのだろう。オケも旋律だ、うたうのだ、と。私は こんな演奏は聞いたことがない。名演だ。さすがツィマーマンだ。
ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌
すごい…。なんという演奏だろうか。ここまで優しく激しく悲劇的な音を感じさせる演奏は他にはない。楽曲の解釈は人それぞれあってしかるべきだが、この演奏があまりにも超越したレベルにあるため、他の演奏が間違いであるかのような感じすら受けてしまうようになる。また、「バラード4番を通して、私はルバートの概念を成就しようと望んでいる」とツィマーマン自身が語っているように、第4番では聴いて惚れ惚れする完璧なルバートを披露してくれている。例え素晴らしいバラード集が今後現れたとしても、このツィマーマン盤は究極演奏の一つとして別名保存されるだろう。
ピアノ協奏曲第1番・第2番 [DVD]
1番が特にお薦めでして、ピアノの出だしの音色は比類なく美しいです。ブラームスのピアノ協奏曲はオケが目立ちすぎたり、重厚すぎる演奏も多いですが、この演奏はピアノとオケのバランスが絶妙で、端正で美しいです。ツィマーマンの髭のない若い頃の姿も必見です。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番&第5番
ツィマーマンはショパン国際ピアノコンクールで第一位になる前に、チェコのベートーヴェン国際ピアノコンクールでも第一位になっている。そんなツィマーマンの奏でるベートーヴェンは、躍動感と美しさが共存した極めて稀有な演奏であり、まさにこの第4&第5番にピタリと合っています。そしてバーンスタインがまた素晴らしい。ツィマーマンのピアノの良さを最大限に引き出すだけではなく、オケの存在感もキチンと主張されている。特に第5番のようにオケの存在感が重要な曲でそれを感じさせられる。にも関わらず、目立ちすぎないところがバーンスタインの凄さなのでしょう。ともかく、この演奏は全てが完璧であるといっても過言ではなく、文句のつけどころがありません。ベーム&ポリーニ盤やグルダ&シュタイン盤も極めて優れた演奏だと思いますが、このツィマーマン&バーンスタイン盤はそれらを凌駕するクラシック史上でも5指に入る名演奏ではないでしょうか。