生活の木 ローズヒップ フェイス ミルク
匂いが、植物?カメムシ?っぽいですが、ベタベタせず、肌になじんで使いやすいです!
このシリーズの化粧水がローズヒップのいい匂いなので、フェイスミルク臭が気になりません(笑)
自分が乾燥肌なので、乾燥肌の人に良いと思います^^
ショパン序破急幻
遠藤郁子のこのアルバムは、一般的なクラシックのCDのように、ただ人気曲を集めたり、同ジャンルの曲を編集したりしたものとは違い、ショパンの天才を独自の視点で切り取ってまとめ上げている。しかも能楽という一見ショパンとは全く結びつきそうも無い世界をコンピレートして違和感の無いアルバムを作り上げた。バラード4曲を中心にノクターン3曲を組み合わせているが、その選曲と配列も秀逸だ。クラシックのCDの中でも特筆すべき名盤と言えるのではないか。
ショパン自身が表題音楽を否定したし、純粋音楽であるショパンの楽曲に何らかの意味付けを行なうことには異論もあるが、ここにある「序破急」に基づく表題は、遠藤がショパンの曲に恣意的な意味を与えたというよりは、みずからの命、生き様の中からつかみ得た感応の表現としてあり、遠藤の感性が独自につかみ取ったショパンの本質がそこから見て取れる。それが凡百の教科書的な演奏には及びもつかない深さの源泉だ。解釈の差異が「違い」ではなく「個性」として結実した稀有な例だろう。これは紛れも無いショパンである。こんなショパンを弾いてみたいと思わせる。
ショパンが好きだという人は演奏家にも愛好家にも多いが、本当にショパンを特別に思っていることが、遠藤の演奏からはひしひしと伝わってくる。冒頭のノクターンに始まって、命を削り、魂の奥底から沸き起こる情念が塊となって押し寄せる。曖昧さなど微塵も無い臨界点のような厳しさ。音楽というものが技術だけではどうにもならないことを証明する圧倒的演奏だ。死の淵から返り咲いた遠藤の鬼気迫る感動的名演である。
幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 (INAX BOOKLET)
幕末の探検家、「北海道」の名付け親、松浦武四郎を特集した本がINAX出版から出ています。この出版社は製陶メーカーINAXの関連会社ですが、PR臭のない、建築・まちづくり系の分野の良書を多数出版しています。
私は、来年の古地図カレンダーに松浦武四郎の「千島一覧」(といっても実際には、北海道に樺太・千島を含む大規模な鳥瞰図)を制作する過程でこの本に遭遇しました。
蝦夷の探検家として有名な武四郎ですが、地図制作や著述でも膨大な仕事を遺しています。「一畳敷」とは彼が自宅の一隅に建てた本当に「一畳」しかない書斉。そこには彼が遍歴した各地で収集した部材が多数使われています。さながら木材の博物館。
この本の、特に注目すべきは、本の装丁です。途中から紙質が変わったり、写真のように大判の紙面が現れたりします。この絵図は、双六仕立ての蝦夷地案内。出発点にはもちろん函館が登場します。
ここまで凝った本造りには昨今なかなかお目にかかりません。蔵書として一冊手許においてい置きたくなる逸品です。