キム・カシュカシャンは現代屈指のヴィオラ奏者。女性演奏家である。両親はアルメニア系である。強靭なボウイングに支えられた幅
キム・カシュカシャン ランキング!
1983年と1987年ともにウィーンで録音。この頃クレーメルはDVDとCD(当時はレーザーディスクだったが)の同時進行で作品をリリースしていて、これもその一つである。
モーツァルトは全部で5曲のヴァイオリン協奏曲を残しているのだが全て10代の時の作品である。ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調K.207が1773年ミラノ・ザルツブルク・ウィーンで作られ17才。残りの第2番から第5番までがミュンヘン・ザルツブルクでの作で19才の時の作品である。そしてヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調K.364ですら23才の時の作である。そういう基礎知識を頭に入れて聴けば聴くほどモーツァルトの凄さに感心してしまう。その天才の作をウィーン・フィルとクレーメルは素晴らしい演奏で聴かせてくれる。
特に『トルコ風』こと第5番は最早この世の音とは思われない美しさである。最近もっぱら車内の音楽はクラシックなのだが快適にドライブしながら、ムラーノ+BOSEで聴くこの高貴な演奏はドライブをより一層楽しくしてくれている。
モーツァルト ヴァイオリン協奏曲全集 [DVD] 関連情報
モーツァルトがまだ10代の頃に作曲したヴァイオリン協奏曲の全集。
ヴァイオリンはギドン・クレーメル、オーケストラはウィーン・フィルハーモニーと
ニコラウス・アーノンクールのコンビだ。
クレーメルの音色は、クリスタルのように透明で繊細にも拘らず、
ひとたび触れれば手が切れてしまいそうなほどの鋭利さも併せ持つ。
その無機質ともいえる音色に加え、あえて音楽の表情を抑制する奏法により、
モーツァルトの音楽が持つ純粋な美しさを現出させることに成功している。
また、バックのウィーン・フィルも、アーノンクールが作り出す
弾むようなリズムの中で、相変わらず楽器を豊潤に響かせている。
このあたりはもはやあきれるほどの巧さ。
清冽なモーツァルト像が屹立する演奏。
モーツァルト:VN協奏曲全集 関連情報
クラシックど素人の私は、タイトルに「アダージョ」と付いたからにはヒーリング&スリーピングを求めてしまいます。
「アダージョカラヤン」は素敵だけど、やっぱりオーケストラだとうるさくって寝てられないわ。という人(いませんか~?)には、このCDはもってこいです。静かで穏やかで美しく、あまりの気持ち良さに必ず途中で寝てしまうので、9曲目と10曲目はほとんど聴いたことありません!
なぜか第2楽章ばかりが収められているのですが、その答えはライナーノーツに書いてあります。
別に目新しくもないCDなのでしょうが、私はこれに遭遇できて本当に良かったです。モーツァルトってやっぱり別格なのねって事を認識できました。
アダージョ・モーツァルト 関連情報
モーツァルト : ピアノ・ヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲
1984年5・6月ウィーンで録音。1786年に作曲した『ケーゲルシュタット・トリオ』K.498、ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲K.423とK.424の三曲だがモーツアルト好きならすぐに理解するだろうがこれらの曲をまともに録音したのは彼等が初めてである。これほどの美しい佳曲を見逃さないところがクレーメルのまず凄いところだ。
そしてアーノンクールと組んだモーツアルトのヴァイオリン協奏曲全集でも分かるがモーツアルトとクレーメルの相性は抜群である。キム・カシュカシャンのビオラも素晴らしい。彼女はマンフレート・アイヒャーのECMでもアルバムを出しているのだが、アイヒャーもきっとこの作品の演奏を聴いて呼んだのだろうな、と思った。
おそらくクレーメルの生涯の演奏でも三指に入る名演だろう。この上もなく優雅だ。
モーツァルト : ピアノ・ヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲 関連情報