ロック・ザ・ナイト~ヴェリー・ベスト・オブ・ヨーロッパ
このアルバムは2枚組みで全32曲が収録されていて、ボリューム満点、満足です。
ただのベストアルバムではありません。誰もが一度は耳にしたことのある「Final Countdown」など、これまでのシングルはもちろん、アルバムに収録されなかった作品、またライブバージョン、アコースティックバージョン、など内容盛りだくさん!!
ヒットシングルの他にアルバムから何曲かピックアップされていますが、それらもEUROPEらしい楽曲ばかり。EUROPEを知らない人が初めてこのアルバムを聞いても、メロディーの美しさに魅了されること間違いなし!
EUROPEの魅力がギューっと詰ったこのアルバム、かな~りお得なアルバムです!
プリズナーズ・イン・パラダイス
アルバムオープニングを飾るにふさわしいロックチューン1、その流れを引き継いだ2、ポップでメロディアスな3へと畳み掛けるような流れ。だがその次のトラックから流れが悪くなってくる。もちろんこのあとも良い曲があるのだが・・・。
後半の流れはアルバムとしては残念ながら高い評価を与えられない。
ただアルバムタイトルにもなっている'7はロック史に残る名曲と言っても過言ではない。
特にギターソロの構成には舌を巻きました。キーさんいい仕事してくれてお疲れさまー。
キャラメル [DVD]
2007年8月にレバノンで上映された後、瞬く間に見るものを魅了し、様々な言語に訳され、40を超える国々で愛された。現在、最も有名なレバノン映画と言って過言ではない。これが、脚本、監督、主演を務めたナディーン・ラバキーが製作した初映画というのだから驚きだ。学生時代に大学のプロジェクトで製作し、高く評価されたというショートフィルムから10年以上も映画製作から遠ざかっていたラバキー。その才能が、埋もれることなく、こういった形で花開いたのは、映画界の幸運だと思う。
物語の舞台は、レバノンはベイルート。エステも行うビューティサロン(死語かもしれないが、この表現がよく似合う)を介して友情を暖めてきた5人の年代の違う女性たちの、キャラメルのように甘苦い生き方は、時に優しくコミカルに、時に哀しくメランコリーに紡がれ、ひとつの美しい物語に仕上がっている。
道ならぬ恋に苦しむ美貌のラヤル、婚約者や家族に自分の処女喪失が露見することを恐れる結婚間近のムスリム女性ナシリヌ、碧の黒髪を持つ美人女性客に心惹かれるリマ、老いのサインを拒絶する売れない女優ジャマル、姉の介護のために人生を犠牲にしてきた初老の自分に舞い降りた初恋に戸惑うローズ。物語の合間合間に出てくるキャラメル脱毛ワックス痛みに身震いしながら、登場人物全ての幸せを応援したくなる。
全ての女性にお勧めの一本だ。
赤軍‐PFLP 世界戦争宣言 [DVD]
当時としては、画期的作品だったでしょうが、ただの遺物となった現代ではその価値も低いといえなくもない。作品的には5ですが。再見しましたが、どうしても理解に苦しむのは、パレステナを解放するために何故、赤軍のメンバーがイスラエルを攻撃しなければならないのか、という点に尽きます。結局は重信、岡本も邪魔者扱いされその末路はご承知の通りです。今の時代の若者に観せても退屈きわまりないと言われるかも知れません。
こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
中東という人類の愚かさが交差する場所の特派員として、歴史的事件の報道に関与した著者がジャーナリズムの本質的問題を論じた秀作。「あるひとつの状況を一文で説明するのは不可能」という制約を強烈に認識しつつも、その中で何とか背景も含めた報道をすべく奮闘する姿、さらには「私もまた読者を操作しているのだ」と記す姿にはジャーナリストの良心と自負を感じる。このような混沌の時代にこそ真のメディアリタラシーが必要であり、この本はその土台を与えてくれるものである。