イングロリアス・バスターズ [DVD]
頭の皮を剥ぐのはアパッチの十八番だということだが、実はアメリカ軍人もあらゆる場所で同じようなことをしていたという文献を読んだ事があるのでとても面白い設定だと感じ入った。
戦争になれば、どんな人種もやる事は一緒だという事か。
アメリカが作る多くのドイツ軍映画が平気で英語を使うなか本作はあらゆる言語が飛び交う。
ごく最近のトムクルーズ主演ワルキューレですら全編英語でずっこけたがそういった的外れな事をせず、言語そのものにすらスポットを当てた力作。
三流スパイのダイアンクルーガーが思いのほか老けてしまっていて残念だったが、絞め殺されるシーンの顔は流石でした。
汚い顔がしっかりと作れるかどうか、がハリウッドと日本の女優の大きな差でしょうか。
そして相変わらずタランティーノの映画は音楽がカッコいい。
筋書きも面白かったが、この映画を見て思うのは
「色んな言葉話せるのってカッコイイなぁ」
という事です。
ユダヤ人狩りという暗くて真面目な題材としてしか扱えないテーマを下地にしてここまで別のものを作り上げたのは流石だ。
デイ・ライク・トゥデイ
もはやチャートアクションと無縁な所で肩の力を抜いた活動に活路を見出したかのようなブライアン。本作でも、穏やかで心に染み入るようなサウンドを聴かせてくれる。
全体を通しての統一感があり、アルバム序盤はスローで聴かせるタイプの曲で攻め、中盤でロックし、エンディングは壮大にメロウに、そんな流れが出来上がっている。
trk4,7,8あたりはブライアンのメロディセンスの良さが遺憾なく発揮されているし、Trk11,12あたりはガッツ溢れるロックを披露してくれている(trk11はちょっと「One Night Love Affair」に似てるけど...)。そしてtrk13はまるで天からの声のように優しく心に響く。
イギリスをはじめ欧州では好意的な結果を収めたことからも、じっくり音楽を聴けば、彼がいまだに良い音楽を作っていることがわかるはず。是非腰をすえてお聴きください。
海の上のピアニスト [DVD]
悲しくてせつなくて寂しくて孤独感が伝わってくるメロディが心に染み渡ります。
エンニオ・モリコーネの奏でる旋律が流れる中、船の中でしか生きられなかった男の御伽噺だと思います。
船の中でしか生きられなかったピアニストですが、たった一度だけ恋をします。
船の丸い窓からこちらを見ている少女に向けて、これも一度だけのレコーディング。
まるで丸い額縁の絵を見ているような美しい映像。
決して結ばれなかった恋だけど、それだけに永遠に美しい思い出だったのでは。
ラストのシーンなど設定の無理な所は多々あるけど良いんです。
すばらしい演奏と片思いだったけど人を愛することが出来たこと。
皆が同じような人生を送らなくても、自分が納得出来る人生だったらそれだけで価値がある。
自分にとっては、まるで夢の中の御伽噺でした。
映画を見た後、数々のシーンと音楽が思い出に残る好きな映画です。
コヨーテ・アグリー 特別編集版 [DVD]
主人公の「ヴァイオレット」は新人のハイパー・ペーラーポだが、
他のキャストがなかなかビックリ!
女主人「リル」は「ER 緊急救命室」の女医役で有名。
ワイルドな「レイチェル」は「セックス・アンド・ザ・シティ」のナターシャだから驚き。映画では「アイ・ロボット」に。元スーパー・モデルのブリジット・モイナハン。
褐色の肌の「ゾーイ」はスーパーモデルのタイラ・バンクス。ブリジット・モイナハンとも、ファッションショーでよく顔を合わせていたとか。
ヴァイオレットの父「ビル」は名優ジョン・グッドマン。
「ケヴィン」はステキ!かっこいい!(V6の岡田君似のような・・・)
役を地でいくハイパー・ペーラーポの野暮ったさが
ストーリーにマッチしているが、
この映画以降の露出がないのが残念。
映画はちょっとガールズムービーっぽいとこもあるが、
男の子が見ても、女の子が見ても、楽しめる映画だと思う。