スラップスティック―または、もう孤独じゃない (ハヤカワ文庫 SF 528)
「拡大家族」という小さな集合を作って、皆がその中で居場所をみつけて暮らす、という理想に若干違和感を感じる。昔に戻るだけで、孤独は埋められるものだろうか。
しかし、冒頭で綴られるヴォネガットの家族への愛を考えると、納得せざるをえない。泣ける。
エピローグが上手く効いていて、ヴォネガットの姉に対する信頼や、子供会議の気高さが、小説の中に顔をのぞかせるのが嬉しかった。
凸凹(スラップスティック)ニンフォマニア (DOコミックス)
「人間以上」から約5年ぶりとなる、2冊目の単行本。まだまだバラつきはあるし、絵も発展途上ですが、完成度はかなり上がってきてると思います。最初のDOコミックス版は、KAGOME SHINTAROUと名前の読みが間違って印刷された、珍しい本です(笑)。担当者がそう読むと思い込んでたようです。
後に出たリターン・フェスティバル版は、DOコミックス版に、短編2編と「反省文」と題した作品解説を追加して復刻した新装版です。
自分は「公共福祉のためなら全員集合!!」が好き。ここには「国立性的異常者更生センター」なる施設があり、食便男、切腹マニアetc...と、ありとあらゆる性倒錯者が収容されています。そこに派遣された高飛車な予算委員の女性が、彼らによってたかって変態責めされてしまうお話です。
「極楽昆虫天国」は、ゴキブリ、幼虫、蛆などを用いた虫責めが強烈。「極楽打上花火」は、2人の女性が拉致されて性的拷問されるのですが、その手の込んだ手法が面白い。最後の“打上花火(内容は秘密)”も壮観です。
「動力工場」は、ある女性が玉の輿目当てで付き合った男の屋敷に出向くのだが、そこは女体を改造した道具であふれた恐怖の館だった、というお話。彼女は無事逃げ出す事ができるか…?
「左側に気をつけろ」は、スポ根パロディーです。敵に浣腸して先に排泄させたら勝ちという「耐便レスリング」で、全裸に浣腸器具を装着した女子選手たちが、死闘を繰り広げます。バカバカしくも楽しい作品。
成年マーク付きだけあってエロ成分高め。女の子が痛めつけられるタイプの作品に良いものが多く、そういうのに反応する人におすすめです。
「A感覚の帰還」
「極楽打上花火」
「公共福祉のためなら全員集合!!」
「極楽突然変異質」
「凸凹色情狂の巻」
「極楽昆虫天国」
「動力工場」
「動力工場の休暇」
「動力工場の交通大戦争」
「左側に気をつけろ」
「ある英雄の死」
*2枚目の大きい画像がDOコミックス版です
Slapstick
たまたま買ってメチャクチャかっこいいスカコアバンドだなーと普通に聴いていたが、声優の参加してる祭りみたいなバンドって最近知ってまたビックリ。
これヤバいよ、今まで聴いたスカコアと比べても曲のセンスが良すぎ。ホーン隊とのバランスも良くて、スカに寄り過ぎてないのが個人的に好き。