デッドマン スペシャル・エディション [DVD]
今回もジャームッシュはやってくれた。
ニールヤングの素晴らしい(本当にいい)音楽とともにストーリーは進んでいく。
それはよくある西部映画ではなく、ノーバディが映画をスピリチュアル・テイスト溢れる作品にしながらも、クール!ファンタスティック!な作品に仕上がっている。
帰るべき世界へと・・・
Idiot
明が次作の「ラストフォーライフ」だとしたら今作は暗い、とことん重くて暗い。プロデュースは「ロウパワー」の超スカスカミックスで悪名高い、盟友デビッドボウイだが、今作は単なるバイオレンスロッカーだったイギーの本来秘めていたダークサイドを見事に引き出すことに成功しており、心配された音作りも最高である。歌唱もボウイのアドバイスで低音を使うようになり幅が広がった。この時期、イギーはヘロイン中毒退院後のリハビリ時期で、そこで手を差し伸べたのが(心身ともに恋人だった)ボウイだった。ボウイはこの時期、ベルリン3部作発表でのりにのっており、音作りも似ている。ジャケットが「ヒーローズ」と対になっているのでくらべてみて(ボウイのギャグみたいでイケテナイけど)。ボウイの後に今作収録の「チャイナガール」をカバーしヒット。後のバウハウスなどのポジパン、ゴスシーンにも多大な影響を与えた。ピストルズに代表されるパンク、ポジティブパンク(ゴス)、近年のグランジなどムーブメントの火付け役はいつもイギー!問題作であり最高傑作の一つ。ボウイファンやゴス好きな方は必ず聞いてほしい。初心者は?かな。
クライ・ベイビー [VHS]
本当にかっこいい。ジョニー・デップのかっこよさが満載。見てて痛快。それぞれのキャラが最高。ミュージカル調のところがあるけれど、そういうの苦手の人でも見やすいと思う。結構前の作品だけど今の時代でも全然ありなんじゃない!?思える。モチベーションを上げたいときにもお勧め。一家に一本クライベイビーって感じ。
コーヒー&シガレッツ [DVD]
初めて見たときはウータン目当てで見ました。
数人アーティストが登場してるので、音楽ファンも楽しめるかと思います。
映画ファンはこの世界観に変わった何かを見つけられるんではないかと思います。
なんとなく見てたら、なんとなく終わってる映画。
今作は「お洒落」で見るのも全然ありだと思う。
飲食店でサラッと流れてても面白そう。
プレリミネール
伝説のアルバム『THE STOOGES』をリリースして約40年。
還暦を過ぎてもなお、IGGY POPは常に挑戦者であり続けている。
そして今回、彼は自身がガリガリと尖らせてきたと言っても過言ではないロックを「くだらない」「聴き飽きた」と吐き捨てた。
そんなIGGY POPの新作は、フランスの小説家ミシェル・ウエルベックの『ある島の可能性』にインスピレーションを受け、制作された楽曲をジャズやシャンソンを取り入れた問題作である。
しかしこれが実に良い。
場末のバーで流れる古びたレコードを思わせるようなジャジーなサウンドをバックに、気持ちよさそうに語るようにしっとりと歌うIGGYの声は、妙に艶があって心地いいのだ。
映画「コーヒー&シガレッツ」で共演したトム・ウェイツにも似た世界観が広がっている。
特に「Les Feuilles Mortes」はフランス語で歌われており、大人の色気たっぷりに歌い上げている。
激しいばかりがロックではない。
挑戦し続ける姿勢こそがロックである。
それを体現し続けるイギーポップはやはり偉大である。